渋谷物語 Vol.3

「暗がりのダイニングバーで、いきなり…!?」美女が恋人に内緒でハマった、怪しげなパーティとは

モラトリアム延長戦


私がアパレル店員になったのは、ファッション業界の勉強をしたかったから。恭一の実家の会社のこともあるし、今後もしかしたら…ってことも考えて。

ちなみにまだ、結婚は考えていない。もっと人生を楽しみたいから。

彼はどう考えてるか知らないけど、恥ずかしながら今はとってもラブラブだ。家にいるときは、ずっとくっついている。

結婚といえば、去年佳子がデキ婚した。相手はずっと付き合っていた人らしいけど、結婚以来、夫の実家があるという埼玉に引っ越してしまったのだ。

それからというもの、メールもあまり返信してくれなくなった。

この前もやっと会えたというのに、店もファミレスで、しかも子どもの世話ばかり。それを見て「まだ私はこういうふうにはなりたくないなあ」と思ってしまった。

ただ、今自分が何したいのかって言われれば、特に何もない。

読モも引き続きやっていて、一部ではカリスマ店員と言われたりもする。だけど実は今の店、そこまで好きなブランドじゃない。

こうやって、無気力な毎日を過ごしている。今のところ、生きがいは恭一の存在だけなのだ。


…と、思っていたけれど。

「え、今夜も仕事なの?」

まさか私の誕生日に、約束をブッチされるとは思ってもみなかったのだ。広告代理店のクリエイティブ部門だから、これまでも多少の残業は我慢していた。

せっかく、東急本店前にこの前できたビストロ『ブラッスリー・ヴィロン』で、......


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