夫婦、2人。 Vol.6

「寝室を分けて、もう何年だろう…」夜しのび込んできた妻に、夫がとったひどすぎる仕打ち

結婚しても子どもを持たないという選択は、もう特別なものでもない。

“2人”が、家族のかたち。

明るい未来を信じて、そう決断する夫婦も多い。

それでも…悪気のないプレッシャーや、風当たりの強さに、気持ちがかき乱されることがある。

これは、3人の女が「夫婦、2人で生きていく」と決めるまでの、

選択と、葛藤と、幸せの物語。

◆これまでのあらすじ

結婚7年目、35歳の建築士の真琴は悩んでいた。同業の夫と共にオフィスを構えたものの、家族としての今後についてまだ向き合っていない。セックスレスという問題は真琴を苦しめていた。

▶前回:結婚7年目の妻が「絶対に軽々しく聞かないでほしい」と思っている、デリケートすぎる質問とは


「真琴とはいつまでも同志のような関係でいたい」

夫の樹は、結婚する前からいつもそんなことを言っていた。

「同志」という言葉は、恋愛感情でつながっている関係よりも絆が強いような気がして、真琴はそれが嬉しく、誇らしかった。

「恋人であろうと夫婦であろうと、いつでも対等であること」も樹がよく語る言葉で、真琴もそうあるべきだと思っていた。

性別や収入、社会的な立場に違いがあっても、同等であるという考えは素晴らしいことだ。

けれど、結婚して7年で、真琴は違和感を持つようになった。

―同志ってなに?

ただの都合が良い言葉だとしか思えなくなってきた。真琴は思うのだ。

同志ではなく、愛される妻でいたいと。

夫が特定の女性と密に連絡を取り合っていることを、真琴は知っていた。

「全然対等じゃないよ…」

真琴は、夫のスマホに表示されている「亜里沙」という名前を見ながら、ぽつりと呟いた。

樹は深く眠っているので、スマホの履歴を探るのは今がチャンスかもしれない。通話ボタンを押せば、ロックも解除できて、そのまま操作ができるだろう。

真琴は、樹のスマホに触れようと手を伸ばした。

そのときだった。

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