あのクリエイターの洒脱なビールのこなし方

ミズノ・マナブ

good design company 代表取締役。慶應義塾大学特別招聘准教授。1999 年good design company設立。ブランドづくりの根本からデザインまで、トータルにディレクションを行う。著書も多数。

水野学/アートディレクター

『トラットリアシチリアーナドンチッチョ』といえば、連日連夜大盛況なことでつとに有名。常にレストランシーンを牽引するイタリアンの1軒である。水野学さんも「愛してやまない東京のレストランベスト3に入ります」と熱っぽく語るほど。

では、水野さんにとってこの店の魅力は？と問うと「僕がレストランに求める3条件である、味・サービス・インテリアのみならず立地を含めた“雰囲気”、この3つを完全に満たしているから」と即答。

「たとえば、ホテルのダイニングならパリの『ル・ブリストル』、バーならばヴェネツィアの『ハリーズ・バー』、といった、“王道”“本物”という形容が似合うお店が好きなんです。ここも、そう。シチリアで訪れたお店そのままのような、シズル感が素晴らしくて」。

ジャンルでいうならイタリアンのほかには和食も、あとは沖縄料理が大好き、と水野さん。「学生時代に長く滞在していたこともあり、食のプロの方以外で、僕ほど沖縄そばを食べ込んだ人もいないと自負しています（笑）」。

となると、泡盛もお好き？「ビールはもちろんだし、泡盛もワインも焼酎も、ひと通り飲みます。けれどお酒だけをひたすらではなく、やはり食事と一緒に楽しみたいですね」。

水野さんがデザインを手がけた熊本県のキャラクター「くまモン」はたちまち大人気に。また、国内のみならず、「台湾セブン‒イレブン」など海外にも活躍の場を広げる多忙な日々の中、ときには“夜遊び”に興じて息抜きすることもあるのだろうか。

「そうですね。もっとも、一番濃い夜遊び経験は、やはり学生時代ですね。“レジェンド・オブ・夜遊び”とでもいいたいくらい（笑）、みんなノリノリでしたね。ちょっぴり懐かしいなあ」。