女といるのが向いていない、男たち。
傷つくことを恐れ、女性と真剣に向き合おうとしない。そして、趣味や生きがいを何よりも大切にしてしまう。
結果、彼女たちは愛想をつかして離れていってしまうのだ。
「恋愛なんて面倒だし、ひとりでいるのがラク。だからもう誰とも付き合わないし、結婚もしない」
そう言って“一生独身でいること”を選択した、ひとりの男がいた。
これは、女と生きることを諦めた橘 泰平(35)の物語だ。
◆これまでのあらすじ
急接近したように見えた泰平と灯。しかし泰平は、忘れられない元カノ・麻里亜から久々のLINEで、気持ちを引き戻される。そのまま麻里亜に「会おう」とメッセージを送ってしまったのだった…。
▶前回:今夜はイイ雰囲気だと思ってたのに。舞い上がっていた女の身に降りかかった、最悪な出来事
― ああ、緊張する。
僕は意味もなくソファに座り直したり、髪を触ったりして麻里亜を待っている。小さい頃から何度も来ているこのラウンジで、こんなにそわそわしているなんて、なんと情けないのだろう。
待ち合わせに指定したのは、帝国ホテルのラウンジ。いきなり飲みに誘うのもなんだか......
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この記事へのコメント
婚約破棄に利用されるだけだと思うよ
本命は別にいるんじゃないかな