Re婚活 Vol.6

出会って30分で、警戒心が強い30代女を口説き落とした男の巧妙な手口

ここは、なんと答えるのが正解なのか、一瞬の間で様々な想定をしてみた未央だったが、結局、正直に答えることにした。

それに、バツイチ子持ちと伝えておくのは、強引に誘われたときに断る時の理由にもなると考えた。

「実はバツイチなんです。子どもも一人いますし、彼氏は…」

彼氏は…と口ごもる未央のグラスに、彼は追加オーダーしたボトルワインを継ぎ足しながら優しく言った。

「僕にも子どもが一人いるんです。一緒に暮らしていないけど。一人で育てるのは大変でしょう?」

その一言を聞いて、未央は心のなかにジワッと温かなものが広がるのを感じた。この手のいたわりの言葉は、弱っているシングルマザーの心に染みる。

― もしかして、正明さんもバツイチ?

未央は、急に彼に対して親近感がわいてきた。心を開き始めた未央は、自分の話を聞いてもらいたくなった。

「さっき、彼氏がいるか即答できなかったのには理由があって…」

オリバーとの出来事を、未央は順序立てて話した。

息子に父親を作ってあげたいという気持ちから再婚活を始めたこと、オリバーのことを自分は恋人だと思っていたが、相手はそう思ってなかったこと、ショックでついさっき彼の家を飛び出してきたこと…。

正明は「うんうん」と相槌を打ちながら、聞いている。


「なんか愚痴っぽくなっちゃったけど、すっきりしました」

未央は正明の方に向き直り、ぺこりと頭を下げた。

「こんなこと言っては失礼だけど、未央さんはとても綺麗だし素敵だ。もっと自信を持った方がいいですよ」

その言葉に、胸の奥にドクンドクンと脈を打つような鼓動を未央は感......


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