女といるのが向いていない、男たち。
傷つくことを恐れ、女性と真剣に向き合おうとしない。そして、趣味や生きがいを何よりも大切にしてしまう。
結果、彼女たちは愛想をつかして離れていってしまうのだ。
「恋愛なんて面倒だし、ひとりでいるのがラク。だからもう誰とも付き合わないし、結婚もしない」
そう言って“一生独身でいること”を選択した、ひとりの男がいた。
これは、女と生きることを諦めた橘 泰平(35)の物語だ。
◆これまでのあらすじ
2年付き合っていた元カノ・麻里亜のことを、ずっと引きずっている泰平。
ある日、友人の樹に誘われて、食事会へ参加することに。そこで、めんどくさい女・灯(あかり)に出会ってしまったのだった…。
▶前回:久々に参加した食事会で…。大手外資勤務、手に入らないものはないはずの男が不甲斐なさを感じたワケ
「あれ?泰平さん?」
代々木上原駅で突然声をかけられたのは、あの食事会から3週間後のことだった。
「灯です。ほら、この前の中華料理のお店で…」
振り返ると、例の食事会にいた“黒Tの女”が、ジム用と思われるバッグを肩にかけ微笑んでいた。一緒に歩いて帰ったことも同時に思......
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この記事へのコメント
最初から決めているのに、人に聞くな。
ほんとそれ。