4.贅沢にお金を使うことについて尋ねると……
「お金を持っている人は、使うことに意義があるんです。持ってる人は、お金の流れを止めちゃダメ」
贅沢がしづらい世の中だが、そんな時こそ使うことに意義があると、強く主張する。
「大事なのは、持っている人が回すという意識。大変な時期だけど、お金の流れは止めるべきではないのよね」
5.新しいお店との出合いについて尋ねると……
「わがままを言えるお店が楽だからつい足が向くけれど、新しいお店に行く=冒険をしないとね。冒険っていうのは山登りみたいなもの」
曰く「山登りって準備は面倒だし登っている最中は大変だけれど、頂上からの景色を見れば感動する。
それは新しいお店との出合いと同じ。まぁ、登山したことないけど」
6.モチベーションを高く保つ方法を尋ねると……
「パワーをキープするための推進力は、敵を作ることです」
「僕の発言が炎上しているか知らないけれど、自分を嫌い、敵視する人は自分の栄養になる存在」
どう見られているかを気にしないスケール感、見習いたい。
長嶋さん、ここからは、2020年のアレやコレを聞かせてください!
長かったような短かったような、誰もがこれまでに置かれたことのない状況に放り込まれた2020年。
長嶋さんは、どんな思いを抱いて日々を過ごしていたのだろう。
「皆さん同様、仕事が止まった時期もあったし、自ずと行動範囲も狭まりました。やはり、窮屈に感じますよね。
人間も動物だから、それまで自由に動き回っていたテリトリーが狭められたら、本能的にストレスを感じるのは当然なんです。
それに、ネガティブな情報に多く触れると、思考もどうしてもそちらへ引っ張られる。それがあまりに長期化すると自分を追い込んでしまいますよね。
とにかく、一連のコロナ禍の国ごとの対応を見ると、日本人の忍耐力はすごいな、やっぱり農耕民族なんだ!と改めて思いましたね。
これは日本人のいいところだと思うんだけど、もともと日照りとか台風といったいろいろなトラブルを乗り越えて、実りの季節を待てる耐性があるんです。
この厳しい状況下でもモラルが高いし、マナーも良くて素晴らしいと思いました。でも、人間にはどこかで開放感も必要ですよ。その緩急をどこで、どうつけるかが課題ですね」
今年の話題の中に突如飛び出す「農耕民族」というワード。
最終的には本質を突いた鋭い意見へと着地する。この独自の言語センスと頭の回転の速さが、コメンテーターとして活躍する理由だろう。
さて、現在の状況下でも前向きに毎日を過ごしているであろう『東京カレンダー』の読者は、アクティブに人間関係を構築し、豊かな人生を謳歌したいと思っている人が多いはず。
そういうスタンスが、長嶋さんの目にはどう映るのか興味深い。
「全然いいと思いますよ。だって、自分の欲に忠実にならないと。そもそも、歴史を見ても、欲があるから世界が進化してるんです。
たとえば、この川を渡りたい!って思うから橋をかけるわけでしょ。それで、みんなが幸せになるんだから、そんな素敵なことはない」
曰く、世界の進化は欲から生まれる、と何とも広大な視点からのお言葉。
では、そんな長嶋さんが考える「いい男」ってどんな男でしょうか?ぜひ、教えてもらいたいところ。
「いい男になれているかどうかは、他者が決めること。けれど、負荷をかけることで自分の弱さを見極めて、その上で強くなるための努力をすることは、自分の成長や進化につながるはず。
常にアゲインストの中を進まないと、成果は絶対に得られないですよ」
小野田さんが焼き上げる焼き鳥を「旨いね!」とテンポよく味わいながらも、ズバッと小気味よく答えてくれる姿に、一同感嘆したのだった。
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明日は、「長嶋一茂が太鼓判を押すサクッとグルメ3選」を配信予定。お楽しみに!
東京カレンダーのアプリを使えば、掲載しきれなかった長嶋さんのインタビュー全文と、雑誌の最新号を今すぐお読みいただけます。
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■プロフィール
長嶋一茂 1966年東京都生まれ。プロ野球選手として活躍した後、タレントに転身。現在は『羽鳥慎一モーニングショー』『ザワつく!金曜日』(共にテレビ朝日系)などにレギュラー出演中。
■衣装
ジャケット 590,000円、ポケットチーフ 12,000円〈ともにチェーザレ アットリーニ/ディエトロレクインテ TEL:03-6427-9894〉、その他本人私物
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