貴女みたいに Vol.4

「たった一回の過ちで…?」恋も仕事も順調なはずの女に下された、ありえない決定


「大好きだから、あなたみたいになりたい」

そんな言葉とともに、

なんでも話せる女友達に、姿形も、仕事も、恋人も、全てコピーされ、人生を乗っ取られてしまったら…。

恋も仕事も順風満帆。充実した毎日を送っていた夏絵(33)と同じ会社に、恵理(28)が入社してくる。

それは、女の日常に潜む地獄の始まりだったー

◆これまでのあらすじ◆

楽しみにしていた智樹とのデートに恵理が乱入してきて、戸惑う夏絵。しかも唐突に現れた強面の男性に、恵理は「智樹さんが私の婚約者」だと宣言して…。

▶前回:待ちに待った彼氏とのデートに、むりやり美人後輩が割り込んできて…放った衝撃の一言


「夏絵。俺、恵理さんと付き合うことになったから。別れてくれ」

「え?智樹…何言ってるの?私たちもうすぐ結婚するんだよね?」

智樹は眉ひとつ動かさずに、ゆっくり首を横に振った。傍では、恵理が智樹の腕にぎゅっとしがみつきながら、申し訳なさそうな上目遣いを夏絵に向けた。

「夏絵さん、ごめんなさい。こういうことになったんですが、夏絵さんとはずっと仲良くしたいんです。憧れの人なんです」

智樹は愛おしそうに恵理を見つめ頷くと、夏絵にすがるような視線を向ける。

「夏絵さんは、俺と恵理さんの一番の理解者だ。こうなる結果だって、想像ついていたよね?恵理さんと出会わせてくれて本当に感謝してる。これからも、恵理さんのことよろしくね。俺と恵理さんには、夏絵さんが必要なんだ」

気が遠くなる。目眩がする。目の前が真っ白になり、意識が飛びかける。

愛おしい婚約者と、かわいい年下の女友達がどうしてこんなことに…。

「ねえ。冗談でしょ?嘘って言ってよ。私、恋人と友達に裏切られたってこと?心変わりは仕方ないよ。でも恵理ちゃんは私の婚約者って分かってた上で手を出したでしょ。それで、これからも友達でいようなんて…無理にきまってるじゃない」

恵理は、かわいらしいふくれっ面をするとこう言った。

「もう、手を出したなんて下品な言い方しないでくださいよ。私と智樹さんは、巡り合ったんです。夏絵さんのおかげで」

智樹の「夏絵さん、ありがとう」という言葉を聞きながら、次第に意識が遠のく。体にずっしりとした重みを感じながら、夏絵は真っ暗闇に吸い込まれた。

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