
高級志向から自然派へ!この20年間でワインもトレンドに変化あり!
ファッションにトレンドがあるように、ロゼブームやヴァン・ナチュールの登場など、ワイン界にも流行りがある。
東京カレンダーの誕生20年目を機に、ワインジャーナリスト・柳 忠之氏とともに、20年のワイン史を振り返ってみることにした。
Q.祝・20年目!2001年からの20年で、ワイントレンドはどう変わったか教えて!
――柳さん、早いもので2001年に誕生した東京カレンダーが、20年目を迎えます。
柳「それはおめでたい。うちの娘が2000年生まれだからほぼ同い年。ひとつ下の次女みたいな感じだな。」
――そこで改めて20年の歴史を振り返りたいと思いますが、2001年頃ってどんなワインが人気でした?
柳「チリカベ(チリのカベルネ・ソーヴィニヨン)に代表される98年の赤ワインブームが落ち着いて、次にどんな手を打てばよかろうかと業界が模索していた時期だね。
一方、ちょうどその頃から中国のワイン消費が伸びていった。2002年に万里の長城でチリワインを飲むイベントがあって、北京のデパートのお酒売り場を覗いたら、ありましたよ、フランスの高級ワインが!
シャトー・ラフィット・ロッチルドが邦貨にして20万円くらいしてたかな。
この頃からいわゆる五大シャトーを筆頭に著名ワインの値段が急に高騰し始め、庶民の手には入らないものになっていった。シャトー・マルゴーって飲んだことある?」
――ないですぅ〜。
自然派、ヴァン・ナチュールはワインの価値感を変えた
柳「うへっ。90年代ならまだ飲ませてあげられたけどな〜。それでその後、台頭してきたのが日本でいう自然派、ヴァン・ナチュールだ。」
――今もひとつの地位を確立するヴァン・ナチュールはいつ頃人気に?
柳「2005年頃かな。シャトー・マルゴーやオーパス・ワンといった権威主義的、あるいは商業主義的なワインに対抗すべく登場した、ある種のカウンターカルチャーと言えるかも。」
――同じ頃、居酒屋ブームもあったと聞きました。
柳「まさにそこ。僕らバブル世代は高級フレンチでシャトー......
またはアプリでコイン購入をすると読めます
この記事へのコメント