—ありのままの自分を、好きな男に知られたくない。だってきっと、また引かれてしまうから…。
高杉えりか、25歳。プライベートはほぼ皆無、男社会に揉まれ、明け方から深夜まで拘束される報道記者。しかも担当は、血なまぐさい事件ばかりだ。
だけど、恋愛も結婚もしたい。そんな普通の女の子としての人生も願う彼女は、幸せを手に入れられるのかー?
◆これまでのあらすじ
えりかは、創太から告白された。だが同時に「2年間博多に行く」と告げられる。
遠距離恋愛に迷い、先輩の桑原に相談したところ、「じゃあ俺にする?」とまさかの展開になり…
▶前回:彼を受け入れる準備は出来ていたのに…。25歳の女が3回目のデートで男からされた、衝撃の告白
夜9時半を回った『タル家』の店内は、華やかな男女の笑い声で賑わっている。チーズフォンデュが煮詰まって、ぐつぐつと泡立っ。
「…ごめんなさい」
小さな声で言うえりかに、桑原は笑って首を振った。
「謝んなよ」
言いながら、火が通り過ぎてとろみのなくなったチーズにミ......
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この記事へのコメント
月曜日はこういう話が読みたい
本当に素敵です
記者としても、先輩としても、女性としても
次は、後輩の山崎さんの話も読みたい😊 そんな風に思える連載でした😃