“思い出”はときに、“ガラクタ”に変わる。
ガラクタに満ちた部屋で、足を取られ、何度も何度もつまずいて、サヨナラを決意する。
捨てて、捨てて、まだ捨てて、ようやく手に入る幸せがある。
合言葉は、ひとつだけ。
「それ、あなたの明日に必要ですか?」
◆
徳重雅矢は、お片づけのプロ。カリスマ整理収納アドバイザーだ。
“お片づけコンシェルジュ”を名乗る雅矢は、新人アシスタントの樋口美桜とともに、まるで魔法のように依頼人の部屋を片づけ、過去との決別を促し、新たな未来へ導いていく。
今回の依頼人は…城山友香里(39)。夜逃げを決意した主婦。
弁護士で収入の良い夫から、日々モラハラを受けている友香里は、離婚を決意するが応じてもらうことができず…。
▶前回:「夫の海外赴任中に、寂しすぎて…」豪邸に残された妻が取ってしまった予想外の奇行
「逃げましょう」
雅矢は、きっぱりとそう言い切った。
「守るべきものは、あなた自身です。お手伝いさせてください」
依頼人の友香里は、雅矢のその言葉を皮切りに、ワッと顔を両手で覆い嗚咽した。
―雅矢さんの決断、すごい…。
美桜は、友香里の震える背中を優......
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この記事へのコメント
片付け屋より先に弁護士に相談しないと。エリート弁護士であればあるほど離婚弁護なんてやらないからそうそう恐れるものじゃない。
離婚となると綺麗事いってたらだめだよ。
実家に戻って安全な場所で地元の弁護士を立て離婚の交渉をするのは正解。
雅矢と美桜、いい感じになってきた😊
美桜も少し勇気を出して距離を縮めていったら?😉