彼氏の元カノ Vol.8

「今から2人きりで会えない?」彼女とのデート後、元カノを呼び出した男の本心

知りたくないのに、知りたい。

恋人と過ごす幸せな毎日に、突然あらわれた忌まわしい存在。

愛する恋人の過去を自分よりも知っている、妬ましい人。

「気にしなければいいクセに、どうしても気になる…」

これは“元恋人の影”に鬱々とする、男女の物語。

◆これまでのあらすじ

元カレから突然の連絡を受け、2人きりで食事に出掛けてしまう麻衣。案の定、復縁を持ちかけられる。さらに、こっそりデートしたことが京太郎にバレて喧嘩になってしまう

そんな中、元カノ・梨子がストーリーズで京太郎と会っていることを匂わせてきて…?


「はぁ…」

デート中に言い争いになり『ビストロ トリコヤ』に1人取り残された京太郎は、大きなため息と共に、鬱々とした気持ちを吐き出す。

「京太郎って、何考えてるのか本当にわからないよ」

さきほどの麻衣の言葉が、頭の中で何度もリピートされる。何を考えているかわからないと言われたのは、これで2度目だ。

1度目の相手は、梨子だった。梨子から振られたあの日、電話から聞こえる冷たい声に、胸がギュッと締め付けられるような思いになったことを、今でもよく覚えている。

もともと、表情が豊かな方ではないことは自覚していた。ただ今回の場合、原因はそれだけではないとわかっている。

梨子への未練。

この気持ちが、麻衣へのまっすぐな愛情を邪魔しているのだ。「未練なんかない」と自分自身に言い聞かせようとすればするほど、京太郎の中で梨子の存在が大きくなる。

―麻衣のことはちゃんと好きなはずなのに…。

京太郎はもう一度ため息をつくと、意を決してスマホを取り出し、梨子にLINEを送った。

「ちょっと、2人きりで会えないかな?」

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