高嶺のカナ Vol.6

「2人は付き合ってるの?」イケメンから聞かれた、交際したての男女。その時、女の答えは…

ライバル登場?


2人は、大きなテーブルに用意された横並びの椅子に座った。説明がしやすいというのもあるが、それだけではない。

−向かい側より、緊張しなくていいかも。

彼女に見つめられると、いまだに緊張するのだ。だから、目がバチバチ合うことのない隣くらいがちょうど良いというのもある。

「なるほど。そういうことかぁ」

健人の説明を聞いた花奈は、本やノートに一生懸命メモを取り続ける。

彼女は勉強が嫌いではないらしく、予習や復習をしっかりしてくるのには驚かされた。

“キラキラしている女の子”というだけではない、彼女の努力家な一面を初めて知った。

花奈がメモを取っているのをチラリと見ながら、健人はふとこう思った。

−“恋人らしい”ことが出来ないって焦ってたけど…。

こうして、お互いに高め合っている。これも十分に“恋人らしい”と言えるのではないだろうか。

むしろ、真面目な会話もできる自分たちは、一般的なカップルよりも深い付き合いができているのかもしれない。

健人が幸せを噛みしめようとしたとき、不意に後ろから声をかけられた。

「よう、朝から勉強熱心だな」


「狭間さん、おはようございます!」

花奈がその男に向かって、明るく挨拶する。

−あ、この間の…。

健人は、その顔に見覚えがあった。先日の朝、会社に向かう途中で花奈と一緒に楽しそうに歩いていた、あの先輩社員だ。

そしてそのときには気づけなかったが、健人も学生時代......


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