2020.04.21
SPECIAL TALK Vol.67父娘二人で泣きながら野球を諦めゴルフの道へ
金丸:根っからの野球少女だったのに、どうしてゴルフを始めることになったのでしょう?
古閑:私と父が燃えているのを、母は冷静に見ていました。「どれだけ頑張っても、野球ではプロの選手になれない」と。でも熊本という土地柄もあって、口を出せば父に「黙れ」と言われる。だから表立って何か言うことは、ほとんどありませんでした。ところが、ある日、親戚のおじさんがうちに「坂田塾」のチラシを持ってきたんです。
金丸:数多くのプロゴルファーを送り出した坂田塾ですね。
古閑:ええ。坂田信弘先生も熊本の出身です。その坂田先生が「ゴルフクラブを一度も握ったことのない子どもを集めて、熊本から世界に通用するプロゴルファーを」と始めたのが坂田塾。そのチラシを見て、母は「美保ちゃん、野球じゃない。ゴルフしよう、ゴルフ」って。
金丸:お母様としては、プロ野球選手になれずに挫折してしまうより、ちゃんと女子プロがあるゴルフに、というお気持ちだったんですね。
古閑:応募したら合格したのですが、父には「3歳からずっとふたりで積み上げてきた」という思いがあるから、私に野球をやめさせたくない。だから半年くらいは野球もゴルフも両方やって。でもそのタイミングで、小学校でいじめにあったんです。
金丸:えっ、いじめですか!?
古閑:野球のチームメイトからすると、平日は坂田塾に行くくせに日曜だけ来て、しかも試合にスタメン出場というのが、面白くなかったんでしょうね。ユニフォームがなくなったり、グローブが切り刻まれていたりしました。
金丸:いくら面白くないからって、それはひどい。
古閑:父はカンカンで、「チーム競技でこんなことするやつがいるなら、辞めちまえ!」と。
金丸:それですっぱりとゴルフに。
古閑:いや、今度は「リトルリーグに入れ」と(笑)。
金丸:まだ諦めない(笑)。
古閑:でもそこで母と、さらには親戚も交えて親族会議みたいになって。「やっぱり野球を続けるよりも、ゴルフで頑張ってみたほうがいい」と説得されて。
金丸:とうとう折れたわけだ。
古閑:はい。父と二人で、グローブとバットを抱いて泣きました。思い出すと、今でも涙が出そうになります。
金丸:でもその後も、お父様は古閑さんのことを精一杯応援してくれたんでしょう?
古閑:そうですね。坂田塾は親の口出しは一切禁止、練習も見ちゃだめというルールがありました。でも練習から帰ってきたら、ティーバッティングだけはやろうと約束して。野球は左バッターだったけど、ゴルフは右打ち。「右ばかりで打っていたら体がおかしくなる」と、軟球をちょっと重くしたボールを父が100個作ってくれて、毎日3箱分打ち込んでいました。
金丸:練習から帰ってきて、さらに練習ですか?
古閑:坂田塾はどれだけ球を打ったかを書かせるんです。私は負けず嫌いなので、学校が終わったらすぐ塾に行って、みんなに負けないようにたくさん打って、家に帰り着くのが23時くらい。そこから300球打つので、ちんたらやっていたら1時間以上はかかってしまう。だからバンバンバンバン打って、へとへとに疲れて。しかも育ち盛りなので学校では眠くてしょうがない。でも「美保さんが授業中に寝ています」と学校から報告が来ても、父は「うるさい!」と一喝していましたね(笑)。
金丸:強烈なお父様ですが、ある意味、親の姿としてすごく正しいように思います。古閑さん自身が一生懸命打ち込んでいるのを、親として応援し見守ってくれていたんですね。
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