SPECIAL TALK Vol.63

~信用するけど、頼らない。独自の経営哲学で日本の外食を変革してきた~

2020年のニューリーダーに告ぐ

ひとりでも気軽に寄れて、お会計は1,000円台で収まる『焼肉ライク』。

みんなで鍋を囲むのではなく、ひとりひと鍋が基本の『しゃぶしゃぶ れたす』。蕎麦だけ頼んでさっと済ますのではなく、野菜巻き串や自然薯料理と一緒に、家族やカップルでもそばを楽しめる『じねんじょ庵』。

業界の常識を覆しながら、消費者の潜在的なニーズに応えることで急成長しているのは、株式会社ダイニングイノベーションだ。創業者の西山知義氏は『炭火焼肉酒家 牛角』で知られるレインズインターナショナルの創業者でもある。

不動産業から紆余曲折を経て外食産業に参入し、大成功を収めている西山氏。これまでの歩みを振り返りながら、その成功の秘訣と起業家に必要なマインドを探る。

西山知義氏 1966年東京都生まれ。大学中退後、不動産会社に勤め、1年後独立。1996年外食産業に参入し、7年半で『炭火焼肉酒家 牛角』を1,000店舗まで拡大。2012年にレインズインターナショナルを売却し、翌年、株式会社ダイニングイノベーションを設立。現在、国内だけでなく、台湾、シンガポール、インドネシア、アメリカなど、日本の食文化を積極的に海外へ展開している。

金丸:本日は株式会社ダイニングイノベーションファウンダーの西山知義さんをお招きしました。お忙しいところありがとうございます。

西山:こちらこそお招きいただき光栄です。

金丸:今日の舞台は、2018年6月にオープンした『赤坂 渡なべ』です。大将は『赤坂津やま』『金田中』と、名店で修業してきたそうです。世界中を飛び回っている西山さんに、落ち着いた空間で和食を味わっていただければと。

西山:ありがとうございます。料理もとても楽しみです。

金丸:お話に入る前に、西山さんのこれまでを簡単におさらいさせてください。現在はダイニングイノベーションのファウンダーですが、以前は『炭火焼肉酒家 牛角』や『しゃぶしゃぶ温野菜』、『居酒家 土間土間』などを展開するレインズインターナショナルの創業者であり、社長でしたね。

西山:そうです。レインズインターナショナルは2000年に新規上場を果たしましたが、業績が悪化し、上場を廃止して再建する道を選びました。それが2007年です。なんとか持ち直したあと、2012年にレインズインターナショナルをコロワイドに売却しました。

金丸:その後、すぐにダイニングイノベーションを創業されています。

西山:ええ。2013年に設立して、2年半でグループ合計100店舗を達成しました。

金丸:凄まじい勢いですね。現在は“ひとり焼肉”が特に好調だとか。

西山:『焼肉ライク』は2018年に1号店をオープンし、5年で300店舗を目指しています。寿司屋には3万円の高級店もあれば、1,000円の店もありますが、焼肉屋には1,000円の店はなかったので、そこをターゲットにしています。マーケットの大きさを考えると、国内だけで800店舗くらいは出せるんじゃないかと。

金丸:海外にも積極的に展開されていますよね。

西山:焼肉としゃぶしゃぶの『しゃぶ里』など、インドネシアだけで60店を超えました。ダイニングイノベーションとしては、2021年の新規上場を目指しているところです。

金丸:ものすごいスピード感です。フューチャーが上場したのが1999年で、西山さんの初上場が2000年でした。私たちは上場の時期が近いだけでなく、一時期は“ご近所”でしたね。

西山:自転車やベビーカーを押す金丸さんに何度もお会いしましたよね。

金丸:そんな私の横を、西山さんが高級車でスーッと通っていく(笑)。

西山:いやいや、高級車って(笑)。

金丸:これまであまり突っ込んだ話をしてこなかったので、今日の対談を楽しみにしていました。どうぞよろしくお願いします。

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