200億の女 Vol.25

裕福な人妻が、詐欺師の男に1,000万を渡してしまった理由

騙されたのは女か、それとも男か?
「恋」に落ちたのか、それとも「罠」にはまったのか?

資産200億の“恋を知らない資産家の令嬢”と、それまでに10億を奪いながらも“一度も訴えられたことがない、詐欺師の男”。

◆これまでのあらすじ

詐欺師・小川と智は恋人関係になり数億の金が動き出した

なぜ小川親太郎は女を騙すようになったのか?今回は、小川の過去を知る、悪友・田川の話。


「田川さーん。ご飯いつ連れて行ってくれるんですかぁ。今度、今度、ってだいぶはぐらかされている気がするんですけどぉ」

「あーごめんね、親太郎が忙しくて、予定がなかなか組めないのよ。オレだけならいつでもウェルカムなんだけど、佐藤さんがご飯行きたいのは、オレじゃなくて親太郎でしょ?あ、これ、今日来た人たちの名刺ね。ファイリングよろしくぅー」

「田川さん!」

「オレ、ちょっと仮眠とるから。電話とかも一切取り継がないでねー」

自分の部屋に滑り込み、強引にドアを閉めた。

―佐藤さんも諦めないなあ。

自信がある女の子からのあからさまなアプローチは大好物。でもそれは、自分に向かってくる時だけであって、相手の目的が自分ではないことが分かっていてセッティングする程、暇でもお人好しでもない。

「オレ、親ちゃんと比べられなければ、モテるんですけどね」

ネクタイを緩め、来客用のソファーに寝転がりながら、誰に言うともなく声が出た。

33歳という若さで法律事務所の代表で、ルックスは中の上と自己分析できる。コミニケーション能力は化け物といわれるレベルだし、女の子にだって超優しい。

吹聴したことはないが実家は裕福で、俗に言われる育ちの良さ的な要素もあると言われるし、こと女性の扱いにおいて敵わないな、と思った男はいなかった。

親太郎と出会うまでは。



田川と親太郎との出会いは、約20年程前。

田川は親の勧める高校に特に反発することもなく入学した。男子校で、比較的裕福な家の子どもが多い進学校。

親太郎とは1年の時から同じクラスだったが、当時は特に目立つような容姿ではなかった彼が注目を集めたのは、毎朝、とびきりの美女に送迎されてくるから、だった。

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