SPECIAL TALK Vol.60

~自分と他人との境界線をどう越えていくか、その先に世界平和があると信じている~

独特な家庭環境で多様な価値観に触れて育つ

金丸:早速ですが、お生まれはどちらですか?

石山:神奈川県横浜市です。

金丸:大都会ですね。

石山:元町という中華街の近くで育ったこともあり、得意料理は麻婆豆腐です(笑)。

金丸:どんなお子さんでしたか?

石山:活発でしたね。一人っ子でしたが、父が友人をしょっちゅう家に連れてきて、たくさんのお兄さん、お姉さんにいつも面倒を見てもらい、かわいがってもらっていました。

金丸:お父様はどのような方なのですか?

石山:父は結婚前はブラジルに住んでいたり、世界中を放浪したりと、国籍問わず地球のいろいろなところに友人がいました。しかも、サンバが大好きで、浅草サンバカーニバルにも代表として、チームを引き連れて参加していました。そのサンバコミュニティの老若男女、いろんな仕事をしている人たちがうちにたくさん遊びに来て、平日でも楽器を叩いて、歌って踊って、という家でした。

金丸:ご実家、だいぶにぎやかですね(笑)。

石山:私もその影響で3歳からサンバを始めました。おかげでダンスは得意です。 歌って踊って、投げ銭をもらうなんてこともしていました。

金丸:いつもそんなにお客さんが来ていたら、お母様は大変だったのではないですか?

石山:それが母は母で、世界中を飛び回っていて、ほとんど家にいなかったんです。ファッションプロデューサーで作家、というバリバリのキャリアウーマンで、私を産んで2週間後には仕事に復帰するくらいの人でした。

金丸:ご両親、おふたりとも個性的な活動家ですね。ところで、小学校は公立ですか?

石山:はい、小・中と近所の公立に。ただ両親からは「勉強よりも好きなことをしてほしい」と言われて育ったので、逆に勉強が好きになってしまって。

金丸:私とはえらい違いです(笑)。ご両親がそれぞれ自分の世界を持っていたことは、石山さんに影響を与えていると感じますか?

石山:影響はいろいろなかたちで受けていますね。私が12歳のときに両親が離婚したことも、私の価値観形成に大きな影響を与えたと思います。

金丸:12歳というと、小学校の終わり頃ですね。

石山:ええ。小学6年生です。両親は+極と+極のような感じでしたので、喧嘩をすることも多かったようです。

金丸:石山さんはご両親のどちらと暮らしたんですか?

石山:父の家に自分の部屋がちゃんとありましたが、母の家も2キロくらいの距離だったので、行ったり来たりを繰り返していました。

金丸:なかなか聞かない家族関係ですが、お話を伺っていると、今の石山さんの暮らし方につながるものがあります。多様な価値観に揉まれながら、それを許容できる素地が子どもの頃から、形作られたのでしょうね。

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