7コ下の恋人 Vol.10

7歳年下の男との、障害だらけの恋。34歳の女が出した結論は?「7コ下の恋人」全話総集編

30を過ぎた女たちは、“年下の男”に対して幻想を抱く。

かわいくて、甘え上手で、癒し系。年下の恋人ができたら、きっと、とびきり楽しい毎日が待っている。

…だけど、もしもそれが「結婚」となったら?

―年齢差があればあるほど、頼りない。
―将来浮気されてしまいそう。
―もしかして、お金目当て?

そんな疑念がつきまとうのだ。

ベンチャーキャピタル勤務の山口泉(34)の前に現れたのは、年下のイマドキ男子。

果たして彼は白馬の王子か?それとも…?

「7コ下の恋人」一挙に全話おさらい!

第1話:結婚を誓ったはずの男がハマった、あざとすぎる女。33歳独身女がショックを受けた光景

35歳という一つの区切りが目前に迫った頃、ついに彼が「結婚」の二文字を口にしてくれたのだ。その瞬間は、嬉しさと同時に、深い安堵の気持ちに包まれた。それなのに…。

空港からタクシーで六本木にある彼の家に着き、久しぶりに会えるという高揚感に包まれていた私は、一瞬にして崖の底へと突き落とされた気分になった。

ーこの目の前の現実は何だろう…?

今私は、恋人の智也と、その浮気相手を目の前にして呆然としているのであった。

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第2話:7歳下の男に誘われた、33歳の女。恋人に裏切られた傷心女に近づく、年下男の真意とは

私は急ぎながらも、なんとかきりの良いところまで書類を書き終える。この後13時半から、六本木にある『リオ・ブルーイング・コー・ビストロ・アンド・ガーデン』で、先日会った西村晴人とランチの約束をしているのだ。

彼とは、知り合いの仲間が集まった、いわば交流会のようなところで出会った。カジュアルな場だったし婚約者の浮気発覚直後だったので、何かを求めていた訳ではなかったが、なぜか彼から食事に誘われたのだ。

「もし良ければ、食事でも行きませんか?」
「え…、はい…」

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第3話:「34の独身女が、一番引っかかってはいけない男でしょ…」。女友達の忠告で突きつけられた現実とは

「俺、結婚を決めてから、泉のことを本当に一生大事にできるのかわからなくなって…。結婚をするのが当たり前だと思っていたし、その責任があるとずっと思っていた。でも…

また彼女と会うようになって、気がついたんだ。俺、泉のことを恋人というより、同志とか親友みたいに思ってたんだって…。本当に泉を、妻として大事にできるのか自信がなくなって。だから…」

そこまで言うと、また黙ってしまう。彼の言おうとしていることは嫌でも伝わってきた。でも、きちんと彼の口から最後まで聞きたい。

外は焼けるように暑いのに、不自然に冷たい空気が流れるこの無機質な部屋で、私は一言も発せずただ彼の言葉を待つ。重い沈黙の後、少し声を震わせて、でもきっぱりと智也は告げた。

「…泉とは、結婚できない…」

第3話の続きはこちら

第4話:「自分の年齢、考えたら?」若さを武器にする20代女から、鼻で笑われた34歳独身女

ーいや、でも前に告白してくれたし…

だけどすぐに、さっきまでは付き合う気などない、と考えていたことを思い出して、自分のちぐはぐぶりに思わず苦笑した。正直なところ、自分がどうしたいのか、自分が彼をどう思っているのか分からないのだ。それと同じくらい、彼が本当は何を考えているのかも分からない。

ーあの告白は、どこまで本気なんだろう…?

そんなことを考えながら何となく周りと談笑していると、その中の一人が「あ、濱野ちゃんじゃん」と、こちらに向かって歩いてくる女性に気がついた。

第4話の続きはこちら

第5話:「彼、お金に余裕ないのかも…?」7歳下の男とのデートで、年上女が抱いた違和感とは

「単刀直入に聞きますね。彼氏さんと、何かありました?最近ずっと俺の誘いを断っていたのに、今日は来てくれたので…」

自分から話そうと思っていたが、晴人もやっぱりずっと気になっていたのだろう。一気に空気がピンと張った。

「…別れたの。少し前に…」
「そう…ですか…。それは辛かったですね」

晴人はそれだけポツリと言うと、そのまま何も言わずにしばらく黙り込む。だが、その沈黙は居心地の悪いものではなかった。

第5話の続きはこちら

第6話:「結婚に焦った女は、格好の獲物…?」年下男の行動に、7歳上の独身女が感じた底しれぬ不安

「ねぇ、今から会えない?晴人に相談があるんだけど…」

泉さんとのデートの後、濱野舞から電話があり、僕は彼女のいる麻布十番へと向かっていた。

濱野とは、学生の頃インターン先で出会い、3ヶ月だけ付き合った仲だ。けれど、起業に向けて熱中し始めた僕は、忙しい日々に追われ、徐々にすれ違いが多くなり、結局友人関係に戻った。

「晴人—、来てくれたんだー」
「呼び出しておいて…。しかも何?もう結構飲んでんの?」

第6話の続きはこちら

第7話:「今夜はまだ、帰りたくないのに…」。目の前の女を置き去りにし、年下男が向かった先とは

34歳という微妙な年齢に愕然としながらも、こういう時のために買ってあった一本3万円の美容液をたっぷりと染み込ませた。

ーよし、少しだけ復活。今日こそはちゃんと寝なきゃ…

昨日ようやく、一つの山場を超えたところ。今日は確か打ち合わせが何件か入っているが、それほど遅くならないはず…。ふと時間を確認しようとスマホを見ると、晴人から1通のLINEが来ていた。

『お久しぶりです。今日の夜、ご飯行きませんか?』

第7話の続きはこちら

第8話:「奥さん、妊娠中だったの…」。完全に遊ばれていたことを知り、他の男を家に呼んだ女

「晴人…会いたい…」

濱野舞から電話が来て、僕は急いで彼女の家へと駆けつけた。エントランスで呼び鈴を鳴らし、僕だと告げる。部屋まで行くと、鍵が空いていた。

「濱野…?」

ゆっくりとドアを開けて中に入ると、床にはそこら中に物や本がぐちゃぐちゃになって散乱している。彼女が投げたのだろうか?すると部屋の奥から出てきた彼女は、泣きながら僕に走り寄り、そして抱きついてきた。

第8話の続きはこちら

第9話:「子どもが欲しいの・・・」。年下の若い男に、34歳の女が本音で想いを告げた夜

ー私は…将来どうなるんだろう…?

ふと晴人の顔が頭に浮かんだ。もし、彼と付き合うことになったら…?

彼と付き合って、順調に行ったとして、1年後にプロポーズ。そこから籍を入れるのに半年。新婚生活を1年…なんて過ごしていたら、あっと言う間に37歳手前。妊活だって必要かもしれない。

いや、そもそも彼は結婚願望があるのだろうか?若い彼が、しかも起業家としてまだまだ駆け出しの彼が、子供を持つなんて考えているのだろうか?

ー彼の人生設計において、私は必要なの…?

第9話の続きはこちら

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