立場逆転 Vol.2

「あの子に負けた…?」男を虜にしてきた魔性の女が、結婚と引き換えに失ったもの

やりがいのある仕事でキャリアを重ね、華やかな独身ライフを満喫する女。

早々に結婚し専業主婦となったものの、ひたすら子どもの世話に追われている女。

女として本当に幸せなのは、どっちだと思う−?

独身キャリア・工藤千明と、専業主婦・沢田美緒。

二人はかつて同じ高校の同級生だった。しかし卒業後15年が経ち、千明と美緒の人生は180度違うものとなっている。

そんな対照的な選択をした二人が、同窓会で再会。圧倒的な華やかさを纏う千明を見た、美緒の心のうちとは?

自由が丘の勝ち組主婦・沢田美緒の疑問


人生は選択の連続だ。

そして言わずもがな、どういう選択をするかが人生の明暗を分ける。特に女の人生において、その差は顕著だ。

正しい道を選び取れば、要らぬ苦労をしなくて済む。しかし誤った道を選んでしまうと…世間から哀れまれたりするのだ。

そういう意味で、私はパーフェクトな選択をしたと思う。

地元・金沢の大学など選ばず、洗練された東京の女子大に進学したこと。英米文学科で語学を習得し、憧れだったCAの内定を掴んだこと。無駄に仕事に情熱を燃やしたり、高望みをしたりせず、25歳という若さで年上のエリート商社マンと結婚を決めたことも。

すべては私の、ベストな選択の結果。

ホーチミンでの気ままな駐妻ライフを終え、日本に本帰国したタイミングで子どもを授かったのは幸運の力もあるが、そうなるよう計算を働かせたのは他ならぬ私。

…ただ、欲を言えばマンションはもう少し都心に持ちたかった。

しかし夫・貴志の実家が田園調布にあり、初孫をそばに置きたい義両親が頭金を出すというので断れなかったのだ。

そんなわけで、私はおおよそ思い描いた通りの人生を手に入れた。自分の人生は勝ち組なのだと信じて疑わなかった。

それなのに…。

工藤千明。同窓会の会場に彼女が現れた時。

私の中に、生まれてこのかた味わったことのない感情が芽生えたのだ。

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