男運ナシ子 Vol.5

LINEの連絡がマメすぎる男にご用心!2回目のデートで明かされた、男の恐ろしい本性とは

欠点のない、完璧な男などこの世にはいない。人には誰でも長所と短所があるものだ。

しかし、女性が絶対に許せない短所を持った男たちがいる。

浮気性、モラハラ、ギャンブル、借金、ストーカー…

そんな残念男とばかり引き寄せる女が、もしかしたらあなたの周りにもいないだろうか。

橘梨子(たちばなりこ)、32歳もその一人。人は彼女を男運ナシ子と呼ぶ。

この話は、梨子がある出来事をきっかけに、最後の婚活に挑む物語。彼女は最後に幸せを掴むことが出来るのか、それとも…


マザコン事件のショックで落ち込む梨子に、お見合いの話が持ち上がる。意を決して、お見合いを受けることにした梨子の前に現れたのは、結婚相手にはちょうど良さそうな男性だった。


パーフェクトオーガニックの秋の新作撮影、現場は活気で溢れていた。

「もう1枚。いいねぇ。そう、自由な感じで」

カメラマンの声が次第に熱を帯びてくる。

パーフェクトオーガニックの魅力を、1人でも多くの人に伝えたいというのが、梨子の目標だ。それが形になっていく撮影現場にいると、なんだか気持ちがぐっと引き締まる。

梨子の会社では、プロデューサーは商品の企画からテーマの決定、PR、販売企画までを行う。会社のみんなが憧れる職種ではあるが、プロデューサーになって間もない頃の梨子は、経験不足から、当時は十分に務めを果たすことが出来なかった。

企画第1弾の撮影では、カメラマンに自分のコンセプトをうまく伝えられず、見かねた宣伝部の先輩に「PRの勉強をしてから出直してきなさい」とお叱りを受けたこともある。

休憩時間になって、梨子はカメラマンの健三にお弁当とコーヒーを持っていく。

少し癖の強い健三との仕事も5回目だ。最初は何も出来なかった撮影の現場も、今では臆することなく健三に自分の意見が言えるようになった。

「お疲れ様です!今回も健三さんマジックすごいですね。ただ、ちょっと光が強すぎかなって思ってるんですけど。もう少し素肌感、出せますか?」

「了解!パーフェクトオーガニックも出世したなぁ。最初に仕事頼まれたときは断ろうかと思ってたんだけど…仕事断らなくて正解だったわ」

健三は新進気鋭のカメラマンとして売り出し中で、いわゆる、モテる業界人といったオーラを醸し出している。

「梨子ちゃんも、ますますいい女になってくな。今度2人で飲みに行こうよ。色々と積もる話もあるしさ」

―仕事相手としては尊敬できる人だけど、健三さんはキケンだなぁ。バツ3だし、業界でも女癖の悪さで有名だから。

どうやって断ろうか思案している梨子に、助け舟が入った。

「健三さん、まさか現場で橘を口説いてないですよね」

その声に驚いて振り返ると、同期である宣伝部の竜也だった。

「橘は真剣に婚活中なんですよ。軽く誘って責任とらされますよ」

竜也の冗談に、梨子も同調して笑う。

「そうですよ。私、結婚を前提にお付き合いしてくれる方としか恋愛しませんからね」

「それは勘弁!俺、結婚に縛られるのは、もう懲り懲りだよ。梨子ちゃん、恋愛の相談ならバツ3の俺がいつでも相談に乗るぜ?」

休憩スペースでお弁当を開けながら、カメラマンの健三がそんなことを言う。

梨子はこの場でお見合い相手の直樹のことを相談していいものかと躊躇したが、恋愛経験の多い健三と信頼のおける竜也に話を聞いてもらうことにした。

「実は先週お見合いしたんですけど、ちょっと悩んでいることがあって」

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