あの子が嫌い Vol.15

冷酷な男が、初めて情熱を見せた瞬間。内に秘めていた思いを吐露した、29歳女の運命

上京してからというもの、私の人生はパッとしない。

地元では「かわいいリカちゃん」と呼ばれ、散々もてはやされてきたけれど。

私程度の女なら、この街にくさるほど居るー。

地元を飛び出し、憧れの人気女性誌への入社を果たした秋吉りか子(29)は、自分の"無個性"にウンザリする日々を過ごしていた。

そんなある日、中途で採用された一人の女が、りか子の前に現れる。ムッチリとしたスタイルに、やたら身振り手振りの大きな帰国子女。

りか子が虎視眈々と狙っていたポジションを華麗にかっさらっていき、思わず嫌悪感を抱くがー。

まるで正反対の二人の女が育む、奇妙なオトナの友情物語。


人気女性誌「SPERARE(スペラーレ)」で編集長の秘書として働くりか子。はじめは嫌いだった“小阪アンナ”と、気づけば友情を築き始めていた。

イケメン新メンバー・五十嵐という新たな強敵が現れた矢先、秘書のポジションで正社員にならないか、という編集長の言葉に揺れるりか子。編集部に入りたかった夢を後押ししてくれたアンナと、仲違いをしてしまう―。


「…座ったら?」

五十嵐は、感情の全く読めない表情のまま、私に向かってそう言った。相変わらず第一声から冷たい男だ。

「失礼します…」

私はおずおずと椅子をひいてそこに腰掛けるが、彼は話を切り出そうとはしなかった。会議室には、沈黙の時間が流れている。

—呼び出し......


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