
夜のオフィスで勃発した、女同士の壮絶バトル。29歳の秘書が泣き出してしまった理由とは
上京してからというもの、私の人生はパッとしない。
地元では「かわいいリカちゃん」と呼ばれ、散々もてはやされてきたけれど。
私程度の女なら、この街にくさるほど居るー。
地元を飛び出し、憧れの人気女性誌への入社を果たした秋吉りか子(29)は、自分の"無個性"にウンザリする日々を過ごしていた。
そんなある日、中途で採用された一人の女が、りか子の前に現れる。ムッチリとしたスタイルに、やたら身振り手振りの大きな帰国子女。
りか子が虎視眈々と狙っていたポジションを華麗にかっさらっていき、思わず嫌悪感を抱くがー。
まるで正反対の二人の女が育む、奇妙なオトナの友情物語。
人気女性誌「SPERARE(スペラーレ)」で編集長の秘書として働くりか子。はじめは嫌いだった“小阪アンナ”と、気づけば友情を築き始めていた。
りか子はweb編集の仕事をしたいと夢を抱くが、突然やってきたイケメン新メンバー・五十嵐に、中途半端に首を突っ込むな、と言われてしまう。更に、秘書のポジションで正社員にならないか、という編集長の言葉に揺れるりか子だが…。
正社員のオファーを貰ってから、一週間が経つ。
編集長への返答期限である3月末日まで、まだ時間はあるとはいえ、私は焦り始めていた。
「ちょっと、リカコ!聞いてる!?」
突然、視界が遮られた。それまでぼんやりとオフィスの外に目を向け、ライトアップされた東京タワーを眺めて......
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