オトナの恋愛塾~解説編~ Vol.44

「こんな女性にはゲンナリ…」。彼女としては最高だけど、男が“結婚したくない”と思ったワケ

解説2:家族を大切にできない女性には、ちょっと不信感を抱いてしまう


交際中、僕はいつも気になっていたことがあった。理央が、家族とあまり仲が良くないことだ。

一度彼女がお母さんと話している電話を聞いた時、僕はとても驚いた。

「え?何?もう、うるさいんだけど」

—え!?いい大人が、親に対してそんな口の利き方するか?

その口調を聞いているだけで、何故か僕の方の胸が痛む。

「正月、理央は実家へ帰るでしょ?」

電話だけではない。正月やお盆なども一切実家へ帰省しない理央に対し、僕は少し不思議な気持ちになる。だけどいくら促しても、無駄なだけだった。

「ううん、帰らないよ。別に話すこともないし、帰省しても暇だしね」

僕の家族は結構仲が良く、イベント事は家族で過ごすのが自然だった。しかし理央にその発想はないようだ。

「帰ったら“結婚しろ”ってうるさくて。正直、鬱陶しいんだよね」

—親のこと、そんな風に言っちゃうのかぁ。

理央の言葉を聞いて、また僕は悲しい気持ちになる。幼少期に何かあった訳でもないのに、ただ“結婚しろと言われるのがウザい”だけの理由で親を煙たがっている。

正直、恋人止まりだったら、相手の家のことや家族の仲など気にしない。

けれども、結婚は自分たちで“家族を作っていくこと”だ。

理央の親御さんに対する態度を見ていると、良い家庭を作っていけるイメージがどうも湧かないのだ。


「もし理央が嫌じゃなければ、うちの実家に来る?一人で過ごす正月は、寂しいでしょ」

東京の一人暮らしの家でポツンと寂しくお正月を迎えるなんて可哀想で、僕は見かねて正月に理央を実家へ呼んだ。

父も母も温かく理央を迎えてくれてはいたが、両親共に少し不思議そうだった。

「理央ちゃんは、実家に帰らなくて良いのかしら?向こうの親御さんも、可愛い娘の顔を見たいだろうに・・・」

両親が言いたいことは痛いほどよく分かる。僕も、同じことを思っていたからだ。

人の家のことをとやかく言う筋合いはないが、僕の家族は特に仲が良いこともあり、理央が親にキツく当たるのはどうも見ていられない。

「理央ちゃん、ひとり娘なのにご両親は帰らなくて悲しがっていない?我が家が取ってしまったようで申し訳ないわぁ」

母親が気を使って理央に問いかけるものの、彼女が平然とこう言い放ったのを聞いて、僕は唖然とした。

「いえいえ、実家に帰っても口うるさい母親から小言を言われるだけで面倒なのでいいんです。むしろ、今日は呼んで頂いてありがとうございます」

この発言を聞いて、僕の母親も驚いていたのは言うまでもない。

—しかも、それをわざわざ僕の家族の前で言う必要はないんじゃないか・・・?

結婚したら、僕の両親もぞんざいに扱われそうだ。段々と、不安は大きくなっていった。



それぞれに、色々な事情があるだろう。他人の家庭のことは分からない。だが、結婚相手には家庭的な温もりや優しさを求めてしまうがゆえ、家族を大切に出来る子がいいと思うのは、僕だけなのだろうか。

—恋人だったら、いいんだけれどなぁ。

そう思いながら、僕は目の前で虚しく揺れる、バースデープレートに乗っかっている蝋燭の炎を静かに見つめていた。


▶NEXT:3月9日 土曜更新予定
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