新しい店よりも、長く付き合える店が欲しいと思ったなら。白金で人気のフレンチが最適だ!

長年続く名店から、新店まで、多くのフレンチが集う白金。

40歳を前に、この地で勝負をすることを決めた若きシェフがいる。

それが、『ラ・クレリエール』の柴田秀之シェフだ。

自らも真の大人として、人をエスコートするなら、こんな街の、こんなレストランをオススメしたい。

その理由を紐解いていこう。


白金の一流店を率いるのは同年代のシェフ。馴染みにするなら、こんな店がいい。
『la clairière』

綺羅星の如く、優れたレストランが無数に点在する東京。その上、毎日のように新しい店が登場するのだから、訪れるのはおろか、ニューオープン情報をキャッチアップするだけでいっぱいいっぱい、という人も、きっと多いことだろう。

そうした店に誰よりも早く訪れて「あの店、よかったよ」と周囲に薦めたり、SNSにアップして〝いいね!〞と認められる行為は、傍から見ればエネルギッシュに映るし、「今の東京を満喫している!」という気分が味わえて、確かに楽しい。

けれど、やはり歳を重ねるほどに、そういった若さや勢いでなく、審美眼が求められるもの。

たとえば、日常の延長線上に、背筋を伸ばしつつも気負わずに行ける店。

そして、エスコートした人を確実に笑顔にできる店を持っておくことは、大人の〝掟〞である。

柴田シェフは北海道留辺蘂生まれ。20歳の時に入った『レストランモナリザ』を皮切りに料理の世界へ。渡仏中にはパリ『グランヴェフール』ほかで修業


だが、騒がしい街はもっての外。そこで、白金だ。静かで品がある上、タクシーでないと難しいアクセスが、違いの分かる人たちを集わせるから。

それ故ここには、シェフの個性が光る小体なフレンチが多く、行きつけを作る街として申し分ない。そんな中から選ぶなら?その解となるのが、『ラ・クレリエール』。

品のある佇まいが印象的なこの店のオーナーシェフ・柴田秀之氏は、39歳。彼とともに働くスタッフも若々しく、フレンドリーに迎え入れてくれる。

フロアには、窓際の丸テーブル2卓と、壁際のスクエアなテーブル


柔らかな白で統一された店内は、瀟洒な邸宅さながら。真っ白なクロスのかかった天板の広いテーブルや、ゆったりとした座り心地のチェアが設えられ、ドレスアップした装いが映える雰囲気だ。

そんな空間の中でアクセントとなるのが、白樺を削り出して作られているというワインクーラーや、壁の前に飾られたグリーンのオブジェ、卓上に置かれた天然木のサービスプレート。

〝自然〞を想起させるアイテムが配されているのは、太陽や風、土、雨といった自然がもたらす恵み=食材へ柴田氏が抱く、敬意の現れだ。

「森林に降り注ぐ陽の光」という意味の店名からも、その思いは見て取れる。

卓上のサービスプレートは、杉の一枚板で作ったもの。お店からのメッセージが刻まれている


柴田氏は、恵比寿『レストランモナリザ』で料理人としてのキャリアをスタート。フランス修業中には2軒の星付き店で働き、帰国後も『ランベリー』『レストランヒロミチ』など、都内の有名店に在籍。

さらに、独立前の4年間は古巣の料理長も務めた腕前の持ち主。2016年に、自身の城となるこの店を白金に構えた。この地を選んだのは、フレンチの激戦区だからに、ほかならない。

「開店してまる2年が経ち、ようやくお客様に求められることと自分がやりたいことがリンクしてきた、という手応えがありますね」。

自身の仕事への自信を高めつつあるシェフの料理は、勢いがある。

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