• PR
  • 私、“彼好み”になれない Vol.3

    “彼好み”に合わせてた女が、恋の断捨離を決意した瞬間。男の言った、聞き捨てならない一言とは

    女なら、経験のある方も多いだろう。

    恋人にファッションをダメ出しされ、“俺好み”を強要されてしまうこと。そして愛されたいと願うあまり、自分の趣味を押し殺してしまうこと。

    総合商社勤務の芽衣(31歳)もまさに今、葛藤を抱えている。

    −私、“彼好み”になれない。−

    食事会で出会ったスタートアップのIT経営者・長谷川に気に入られた芽衣だが、初デートで服装をダメ出しされ、凡庸な女子アナ風ファッションを強要される

    しかし服装も行動も彼好みに合わせていたのに、彼の部屋で他の女の影を発見してしまう。

    あなたなら、恋人のために好きなファッションを諦めますか…?


    「そんな彼、切り捨てよ」


    「ごめんね絢香。っていうか…ありがとう、付き合ってくれて」

    丸の内のビストロ&バーで、芽衣は大きなため息とともに言葉を吐き出した。

    「いいのよ。今夜は珍しく夫がみいちゃん見てくれてるし」

    そう言って肩を抱いてくれるのは、心の友・絢香。芽衣の緊急事態を放ってはおけないと、駆けつけてくれたのだ。

    …昨夜、長谷川の家で発見してしまった、見知らぬピアス。

    ソファの隙間に落ちていたとはいえ、決してわざわざ探して見つけたわけじゃない。そんなに長らく放置されていたものだとは考えにくかった。

    長谷川は、私以外の女も家に上げている。

    信じたくはないが、その推察は限りなく真実に近いだろう。

    「私、彼好みになろうって健気に努力してたのよ?ファッションだって合わせて、昨夜も彼がお腹空いてるかもしれないからって、わざわざスーパー寄って坦々春雨の材料買って行ったりしてさぁ…」

    赤ワイン片手に、心のモヤを吐き出し始めたら止まらない。

    絢香はそんな芽衣の泣き言を「うんうん」と根気強く聞いてくれた。

    しかし一通りの愚痴が終わると突如として真面目な顔になり、張りのある声で「あのね、芽衣」と切り出した。

    「悪いこと言わない。そんな彼、さっさと切り捨てなさい」

    【私、“彼好み”になれない】の記事一覧

    もどる
    すすむ

    おすすめ記事

    もどる
    すすむ

    東京カレンダーショッピング

    もどる
    すすむ

    ロングヒット記事

    もどる
    すすむ
    Appstore logo Googleplay logo