グルメ通ミュージシャンとして知られる小宮山雄飛さん。代々木上原は、彼が学生時代だったころの通学経路だったという。独特のセンスが光るこの街で、古くから愛される渋い二軒を、雄飛さんに紹介してもらった!
さっぱりした鶏肉と爽やかな生姜ダレで箸が止まらない!
『とんかつ 竹乃』の鶏生姜焼き定食
「定食でも千円以下を見つけるのが厳しいエリアで、気負わず通える昔から残るお店って希少価値が高いですよね」。
雄飛さんの次なるおすすめは、店内の棚には渋谷区100年史などが置いてあるような、適度な雑多感がほっとさせる店だった。創業30年の夫婦で営むこちらは、食べ盛りの学生時代から雄飛さんの胃袋を満たしてきたのだとか。
生姜とニンニクをしっかり効かせたタレに漬けて、一晩寝かせた鶏むね肉は、さっぱりながらもしっとりとした食感。肉の柔らかさを損なわないうちに、火からあげる絶妙な加減は見事だ。
「原宿育ちの僕にとって、上原は千代田線の終着駅すなわち渋谷区の終わりで、この先は未知の世田谷区という感覚でした。
最近の上原らしい流行りの場所へ行くのもたまにはいいけど、普段は実家を思い出すようなこんな店で一杯っていうのが僕のスタイル。定食のお新香を先にもらってアテにするのもいいし、単品で頼んでつまみながらとかね」。
お店に行く前に電話しておけば、テイクアウトも可能なので、一人暮らしの忙しい大人に重宝されるそう。
ボリュームたっぷりのサクサクしっとりのかつは、人気の看板メニューのひとつ。
「揚げものからハンバーグ、単品サラダまでと充実。お土産にして持って帰れば、絶対に喜ばれますよ」と雄飛さん。
さりげなくキープされたボトルが並んでいるのを見れば、ふらりと立ち寄る地元の人の空気が感じられる。派手さはないが、また帰ってきたくなる心地よい一軒だ。
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