高学歴女子の遠吠え Vol.10

「真剣にお付き合いして欲しい」結婚向きエリート男からの超ド直球告白を素直に喜べぬ、28歳女の苦悩

西麻布の交差点を抜け一方通行の小道に入ると、金曜日の夜らしく寄り添って歩くカップルにつかえてしまい、タクシーは中々前に進まなくなってしまった。

今日は、先日のお礼にと武田に『アズール エ マサウエキ』に誘われているのだ。19時半の待ち合わせまで後5分しかない。

歩くのと変わらないスピードになってしまった車内で、先程までメールの確認をしていた携帯をしまい鏡を取り出す。わずかな明かりに照らされた表情から仕事の疲れを追いやる為に、必死で口角を上げた。


「ああ、良かった。道、分かりにくかったかなと思って心配してたんです。」

思いがけず個室に通され緊張していた夏希だったが、武田の柔らかい物言いに空気が和む。

「スイマセン、19時直前にメールが5件もきてしまって。」

「…ノー残業デーあるあるですね。」

そう、数年......


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