−年の差婚−
40代のリッチな夫に、20代の美しい妻。
多くの人は思うだろう。打算で結ばれた男女。
そこに「愛」などあるはずはない、と−
51歳で急死した資産家の山中修也。4年前に結婚した美しい妻、塔子(30)とは、22歳の年の差婚だった。
好奇心に突き動かされた保険調査員の小林真奈(30)は、この奇妙な夫婦の関係者に聴取を重ねていく。
誰もが羨む成功者と思われていた山中修也(51)だったが、長年山中家に通っていた家政婦の梶田雅美(54)の語る彼は、愛する女性を幸せにできなかった自分を責め続ける、孤独で弱い一人の男だった。
そして、その家政婦の話によれば、塔子は夫の留守中に、若い男とこっそり会っていたという−
小林真奈(30)は、焦っていた。
ついに山中修也(51)の死亡保険金の給付が決定したのだ。
給付は故人の申告通り、妻である山中塔子(30)と前妻との子、柳沼七海(16)に50%ずつとなった。
やがて、この資産家の死に関する一式の調査ファイルも「機密/コンフィデンシャ......
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この記事へのコメント
着地点がまだ見えないっ。