「今までは考えられなかったけど、家で食事することも増えたんだよ。納豆、豆腐とかも食べるし、行くレストランもガラッと変わったね」
普段、仕事の会食では『ウルフギャング・ステーキハウス』や『ベンジャミン ステーキハウス』、『ルースクリス ステーキハウス』などのステーキハウスが多いようだが、プライベートでは自然食中心。
よく行くのは、新橋にある『自然派薬膳鍋らかんか』。オープンしたてでまだほとんど知られていないというが、そこの薬膳鍋を食べると「翌日体がすっきりする」という。また美味しいビオワインがあるのもお気に入りの理由のひとつのようだ。
「お酒を飲む機会は大分減ったけど…。西麻布にある会員制のバー、『CROSS』と、南青山の『Champagne J.』はいまでも行くかな」
3年前まで金箔入りのシャンパンを飲んでいた人物とは、とても思えない。
そんな仁さんだが、かつて一緒にお酒を飲んでいた経営者仲間を誘い、トライアスロンのチームを作っているらしい。
「いまのチームは25人くらいかな。みんなスタートアップの経営者だよ。練習にくるときは、駐車場にベントレーがずらっと並んでる(笑)」
そしてこの日ちょうど、仁さんに影響されたトライアスロン仲間から、驚きの報告があった。
「いわゆる“港区女子”みたいな華やかな感じの子がさ、最近僕のチームに入ってきだんた。そしたらその子、トライアスロンの楽しさに目覚めたみたいで。
今年の自分の誕生日は、元々買おうと思っていた靴じゃなくてトライアスロンの出場権を自分にプレゼントにするって言うんだ。びっくりしたけど、嬉しいよね」
仲間の変化に、仁さんはそう言って顔をほころばせた。どうやら港区女子たちも、仁さんの影響で変貌を遂げているようだ。
そんな日々を送っていくうちに、仁さんはついに港区から、千代田区への引っ越しを決めた。住まいを移し、さらに落ち着いた生活を送りたいようだ。
「初めて家具付きのサービスアパートメントじゃなくて、マンションに引っ越そうと思ってるんだ。もっと自炊しようかな」
引っ越し先は、千代田区の紀尾井町。
「まぁ目の前が赤坂だから、港区はすぐなんだけどね!」
苦笑しながらそう言った。
◆
生活がいくら変化しても、仲間もレストランも多く集う魅力的な港区から、成功者が簡単に離れることはないのかもしれない。
人々が港区を離れるのではなく、人の変化とともに、港区という街もこれから大きく変貌を遂げていくに違いない。
港区の中心でストイックに自分を鍛え抜く仁さんの話から、強くそう感じた。
▶NEXT:8月14日(火)更新予定
小洒落た街・代々木上原。本当に「地に足のついた生活」が送れる街なのか?
※本記事に掲載されている価格は、原則として消費税抜きの表示であり、記事配信時点でのものです。
東京カレンダーが運営するレストラン予約サービス「グルカレ」でワンランク上の食体験を。
今、日本橋には話題のレストランの続々出店中。デートにおすすめのレストランはこちら!
日本橋デートにおすすめのレストラン