2018.07.12
東京離婚事情 Vol.2「女友達と旅行に行くね」と出て行った妻
「“ハワイに女友達と行ってくるね”、と言われました。結婚後、そこまで長く家を空けることはなかったのですが、僕も知っている女友達の名前を言われたので安心していました」
しかし、最初に違和感を覚えたのはハワイ旅行中に送られてきた写真だったそうだ。
「送ってきてくれる写真、全て妻が一人で写っていたんです。友達は写真が嫌いだからと言っていましたが、明らかにおかしい。女友達と行ったならば、1枚くらいは一緒に写真を撮りますよね?そこから、急に妻の行動に疑いを持ち始めました」
まず、太郎が海外出張へ行くのに全く嫌な顔をしなくなった。しかも必要以上に帰国日を確認し、出張中も何度も連絡が来るようになったという。
今考えれば、本当に出張に行っており、突然帰ってこないかの確認だったのだろうと太郎は振り返る。
ほかにも、急にエステなどの美容代が嵩み始め、服装の趣味にも少し変化があったそうだ。
「しかし決定打となったのは、僕が珍しく早く帰宅した日の出来事でした」
その日は、毎回深夜コースになるクライアントとの会食が入っており帰宅が遅くなる予定だったが、 急なキャンセルがあり、早めに帰宅した太郎。
だが帰宅しても小百合の姿はなく、結局帰ってきたのは24時ごろ。そんな小百合に、太郎が駆け寄ろうとした時だった 。
「え?太郎ちゃん帰ってたの…!?連絡くれれば良かったのに。タバコくさいから、先にお風呂入っちゃうね」
そのまま、小百合は太郎を避けるようにバスルームへ直行した。
何故か携帯も鞄も、洗面所に一緒に持ち込みながら。
「タバコ臭くもなかったのにおかしいなぁと思い、女友達に相談したところ、それは絶対に“クロ”だと言われ...。探偵をつけることにしました」
結局その調査により妻の不貞行為が発覚。
相手は小百合と同じ歳で、二人は学生時代からの知り合いだった 。
「どうして…と、息が詰まりました。稼ぎは僕の方が上だし、彼が小百合に与えられるものなんて何もないのに」
“寂しかったから魔がさしただけ”と泣きついてきた小百合だが、どうしても許せなかった太郎は離婚という道を選んだ。
咎めない代わりに裁判などは起こさず、慰謝料はなし。
そして最後まで離婚を渋る小百合にマンションは譲る条件で、やっと離婚できたそうだ。
「世の中、不貞行為での離婚と言うと夫ばかりに目を向けられがちですが...その逆だってある。そしてそうなっても、何故か女性の方が立場が強いのが今の世の中」
実際には太郎のように、女性の方に非があるケースだってもちろんある。
それなのに事情をよく知らない人からは“妻を放置していた夫が悪い”というバッシングを受けがちで、今回も、実際には妻の裏切りが原因にも関わらず、大多数が太郎側に原因があって離婚したと思っているそうだ。
また、女性は証拠を残さぬよう緻密に計算する点でも、いざ離婚となった時に“裏切られた”側の夫の方が、立場が弱いという事態に陥る原因になる。
「一体、何が悪かったのか?家庭のために身を粉にして働いて、稼いで、少しでも良い暮らしをさせてあげたかった。でも稼ごうと思えば思うほど仕事をする時間が増え、妻と過ごす時間は減っていく。おざなりにしていたつもりは全くありませんが、そこまで女性が“寂しさ”に比重を置いているのに気がつかなったから、でしょうか」
太郎の中では、良い暮らしをさせてあげていれば小百合は喜ぶと思っていた。
しかし実際に小百合が求めていたのは良い暮らしの前に、太郎と会話をし、一緒に過ごし、愛されていると実感できる”夫婦の時間”だったのかもしれない。
出会った当初にあんなに積極的だったのは、それくらい太郎のことが好きだったから。
太郎への気持ちが大きかった分、彼女の孤独もより深まったのかもしれない。
「もうしばらく結婚はコリゴリ。女性に対しても、不信感しかありません」
そう嘆く太郎は、次は誠実な女性を求めている。
しかし女の不貞行為はバレにくく、そして密かに横行していることを、世の男性はあまり気がついていないようだ。
▶NEXT:7月19日 木曜更新予定
子供をとるか、夫をとるか。妻が選んだ道とは
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