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年の差婚コンフィデンシャル Vol.1

年の差婚コンフィデンシャル:「夫を、愛してはいませんでした」美しい未亡人が語る22歳年の差婚の真実

リビングの棚の上には、数多くの写真が飾られている。

ウェディングドレスをまとった塔子の写真や、おだやかにほほ笑む夫婦二人の写真。

それよりも倍以上の幅をとって何枚も飾られている、ランドセルや制服姿の少女の写真。クレヨンのつたない字で「I LOVE DAD」と書かれた画用紙。

山中には娘がいる。30代の半ばで結婚した前妻の子、七海。高校1年生。

前妻はすでに再婚しているため遺産相続権はないが、この七海ちゃんにはそれがある。山中塔子と、ちょうど半分ずつ。


1988年生まれ。同じ年だからだろうか。真奈は、この件の担当になってからもう数えられないほどくり返している“ある想像”をめぐらせた。

-もし、私が塔子だったら。

自分と10いくつしか歳の変わらない、前妻の子。

仲が良いはずがない。しかも相手は生意気盛りのティーンエイジャーである。

お互いに“あの女には1円だって渡したくない状態”に陥っていてもおかしくない。

だから次の瞬間、山中塔子の口から飛び出した言葉に、真奈は耳を疑った。

「遺産とか保険とか、難しいことはよく分かりませんが、私は何も要りません。ぜんぶ七海さんに行くように計らってくださいますか」

「は!?…ああ、失礼。恐縮ですが、配分につきましては当社が決定することではなく」

「うん。ですよね、知ってます」

真奈は二度と“ある想像”をしなくなった。
この女は、理解の範疇を軽く超えている。

「じゃあ代わりと言ってはなんですが、話を聞いてくださいね。私が、わざわざ自分から“愛していない”って言う理由について」


▶︎NEXT:7月10日 火曜更新予定
美しい未亡人の口から飛び出した、衝撃の告白とは



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この記事へのコメント

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No Name
謎多すぎて今後の予測不可能でした。

一番、プライベートガーデン付きのリビング@35階が気になりました♡
見てみたい!
2018/07/03 05:2699+Comment Icon1
No Name
サッカー惜しかったですね。
これって紀州のドンファンの事件からきてるのかな?
2018/07/03 05:2599+Comment Icon9
吹いた
まあそもそも配管詰まらないか。こんな高級タワマンで。
2018/07/03 06:2399+Comment Icon2
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年の差婚コンフィデンシャル

―年の差婚―

40代の社会的に成功したリッチな夫。
20代のうら若く華やかで美しい妻。

近頃、こうした夫婦を目にすることも珍しくない。

年の差婚。
この言葉からは男と女の欲望の香りがする。
若さ目当ての男。金目当ての女。お互い、打算的。

ちょっとうらやましい?どうせすぐ別れる?
いずれにしても、多くの人は思うだろう。

そこに「愛」などあるはずはない、と―

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