2018.06.07
ホテルとバスルームと Vol.2■シックな空間は心も癒す!森と繋がるレストルーム!
気持ちいい露天周り同様、レストルームも珍しい作り。通常、レストルームへの動線は一つだが、ここでは部屋からと、半露天エリアからの2つの動線が設けられている。
入浴と外気浴の最中でも遠回りせず、すぐにレストルームにいけるのは嬉しい。
レストルームはマーブル大理石と深みあるウッドで統一したインテリア。清潔感があって落ち着いた印象。
大理石を基調にしているが、圧迫感はない。それも、半露天に面した箇所がガラス張りになっているため。外光のおかげで清々しい印象だ。
バスルームも大理石とウッドを基調にしたデザイン。使用しているのはTOTOのウォシュレット一体形便器。バスルームの光量も明るくなりすぎないように調整しており、とことんリラックスしてもらいたいという想いが現れている。
また、戸を開くと自動でカバーが開き、仄かな光が灯る。夜中の使用時にライトを付けてパートナーを起こしてしまう心配もない。
■都会では決して出会えない『翠松園』の大正ノスタルジーに癒される
続いて、このホテルのメインダイニングである『翠松園』を見ていこう。こちらの施工者は、箱根のクラシカルホテルの代表『富士屋ホテル』を手掛けた河原徳次郎氏。
大正を代表する名建築であり、この中で食事ができること自体が希少な体験と言えるだろう。
純和風の邸宅は当時の面影をそのまま生かし、リノベーション。館内に入ると、廊下の広さや、美しく磨き上げられた床面が目に入る。
中庭にも緑が配されているほか、各個室には大きな窓が設え、美しい四季の木々を眺められる。全て計算し尽くされたような景色にうっとりと時間を忘れてしまう。
食事場所は毎回、部屋が変更できるのも、ここの特長。一番人気の個室はこちらの北向き角の部屋。
目の前には、小道と立派な紅葉の木が佇み、夏の時期は深い緑が涼しげ。
2階の個室からは、特に紅葉(もみじ)がよく見える。樹齢300年のこの紅葉は、『翠松園』の名前の由来にもなったシンボル的存在。
ここには、日本の古き良き自然がそのまま残っているのだ。
大正時代の建物ゆえ、廊下や階段の幅はゆったりとした幅を持たせ、贅沢に設計されている。田舎の祖父母の家や親戚の家がこんなだったな、などと想いが馳せる雰囲気。
温泉で緩んだ気持ちがさらにリラックスする。
料理は、鉄板焼きか和食を選択可能。1泊の料金に朝夕の食事が含まれているので、お得感がある。
鉄板焼きでは、黒毛和牛を中心としたメニューとなり、和食では箱根周辺で採れた山菜や、夏には鮎などの山魚をふんだんに使用。
18時から20時半スタートまでOKと、遅めに到着した人にも対応。利用者の多くが、部屋にある浴衣で訪れるそうだ。
■食後は古民家バーで一杯。朝は水出しのコーヒーでさわやかに。
料理は、和食か鉄板焼きを選択可能。1泊の料金に朝夕の食事が含まれているので、それを考えてもお得感がある。食材は箱根周辺で採れた山菜や、夏には鮎などの山魚をふんだんに使用。
鉄板焼きでは、黒毛和牛を中心としたメニューとなる。18時から20時半スタートまでOKと遅めに到着した人にも対応。利用者の多くが、部屋にある浴衣で訪れるそうだ。
食後は一階のバー『伊都』へ移動してナイトキャップを一杯(※こちらは別料金)。元は応接間だった居心地の良い空間に、マホガニーの一枚板でカウンターを配した。
世界各国のワインリストやレアなウイスキーも豊富なラインナップ。専属バトラーによるカクテルの数々は、都会で飲むのとはまた違う味わいだ。
お手製のカクテルもこちらの名物。この日は新鮮なイチゴを使ったフルーツマティーニ(¥1,600)を。カウンターに座ると目に入るバカラのコレクションも圧巻だ。
コヒーバなどの人気の葉巻も揃えているおり、まさに大人の宿ならではのこだわりと言えるだろう。
ほろ酔いで外に出れば、そこは森の中。自然の中でお酒に酔うことが、こんなにも気持ちいいものかと思い至るに違いない。
そして、朝食時には、レトロな水出しコーヒー抽出機で設えられた一杯を。オリジナルブレンドのコーヒー豆を、水で約8時間かけて抽出し、朝食時に提供される。
口当たりの良い味わいはお茶代わりにブラックで飲むのが宿の流儀。朝の神々しい光と自然を望みながら飲むコーヒーは、最高の贅沢。
しかも、じっくりと豆のうま味を抽出した一杯とともに、とくれば、それだけで日頃のストレスを無にできる力がある。
この豆は、現時点では販売もされていないので、まさにここでしか味わえない一杯と言えるだろう。
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