−可愛かった妻は、どこに消えた?–
昔はあれほど尽くしてくれたのに。あんなに甘えてくれたのに。
いつの間にかドSと化してしまった妻に不満を抱く既婚男性は、きっと少なくないはずだ。
青山でイベントプロデュース会社を経営する、平野貴裕(ひらのたかひろ)・35歳もそのひとり。
妻である華(はな)とは大恋愛の末に結ばれたはずだが、結婚後5年が経ち、その夫婦関係は随分と冷え切っていた。
およそ半年前、ほんの出来心から取引先の奈美子と不倫関係に陥った貴裕。
すでに関係は解消していたが、別れ際に奈美子から渡された手紙を、あろうことか華に見つかってしまう。
一睡もできず迎えた朝は、体中の細胞が死んだように重い。
貴裕はどうにか気力だけで起き上がると、そっとあたりの様子を伺った。
静かに耳をすませてみると、キッチンで湯を沸かす音がする。
−彼女もまた、眠れぬ夜を過ごしたのだろうか。
そう思うと、胸が締め付けられそう......
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この記事へのコメント
タイトルが残念ですね。
不倫された奥さんが悪者キャラとか、ありえない。
やっぱ浮気は人にバレた時点でなにもかも終わり。そしてどこにも絶対バレないって保証はない。だから、やるもんじゃない。。。自戒を込めて。