2018.05.10
サイコパスな夫 Vol.11東大出身/外資系証券会社勤務/身長185cm/イケメン
このスペックを見て、あなたは何を感じるだろうか。
え?…ハイスペ男子?
あぁ、世間ではそう持て囃されているみたいね。しかもその人、爽やかで優しくて気が利いて、笑顔がとっても素敵みたい。
そんな完璧な人間、出会ったことある?
いたら、結婚したい?
やめておいたほうが、身のためだわ。
完璧な人間なんてこの世に存在しないのだから。もし存在するとしたら、その人は…“サイコパス”かもしれない。
「サイコパスな夫」一挙に全話おさらい!
第1話:東大卒・外銀勤め・身長185cmのイケメン。完璧な男の正体は“サイコパス”だった?
―まぁ、イケメン。
―爽やかで、素敵ねぇ。
―羨ましい、理想の旦那様だわ。
夫を賞賛されて嬉しくない妻など、いないはずだ。だけど私はそのたびに、全否定したくなる。そして「そんなことないです」と一言、謙遜のような言葉を返す。
そう、夫は誰からも「完璧」だと思われているのだ。しかしかくいう私も、彼への第一印象は”完璧な人”だったっけ……。
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第2話:“顔面偏差値至上主義男”との出会いを企てた、女友達の恐ろし過ぎる陰謀
「見事カップル成立したら、ベガスで時計を買ってあげるよ」
全ての事の発端は、私の彼氏である保坂が言った、この下衆な発言だった。保坂はお気に入りの部下である椎名歩と、男女2対2でラスベガスに行こうという話をしていた。
当時、椎名歩には美しい彼女がいたものの「結婚を考えられない」と言っており、気に入る女性を紹介すれば、私は時計を買ってもらえることになっていたのだ。
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第3話:108本の薔薇と突然のプロポーズ。サイコパス男との幸せ絶頂期は、破滅への第一歩だった・・・
「…僕は、のんちゃんと結婚したいと思っていたよ」
別れ際拓也がそう言ったのは、本音なのか、私を引き止めるためなのか、その時の私にはわからなかった。
でも…。ごめんね、たっくん。
あのね、もしタイムマシンがあるとすれば、私はこの日に戻りたいんだ。
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第4話:「夫が、帰ってこない…。」一晩中帰りを待つ妻へ放たれた、サイコパス男からの非情な言葉
結婚していたにも関わらず、当時私が夫に抱いていた感情はまだ“恋”だった。数時間の不安感さえ、当時の私にとっては耐えがたかったのだ。
再びテレビに視線を戻すも、ストーリーがなかなか頭に入ってこない。無性にジャンクなモノが食べたくなり、「こんな日はしょうがないよね」と、ポテトチップスの袋を開けた。
ようやく携帯が震えたのは、カーテンの隙間から日の光が漏れだす頃だった。
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第5話:夫が待ちわびていたはずの“オメデタ”報告。しかし妻を地獄へと突き落とす、サイコパス男の残酷な言葉
歩には直接伝えたくて、”大事な話がある”とだけメールを入れた。結婚してからというもの「早く子供が欲しい」と毎日のように言っていた彼の喜ぶ顔を想像すると、幸せな気持ちでいっぱいになる。
仕事が忙しいという歩は連日帰宅が遅く、最近まともに話をしていなかったが、今日は仕事を切り上げて帰ってきてくれた。
「おかえりなさい!!」
喜びを隠しきれずハイテンションで出迎える私とは対照的に、歩はなぜか無表情だった。
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第6話:「もう痩せられないでしょ…?」妻に何も言わず、結婚式を勝手に直前キャンセルしたサイコパス夫
「こんにちは椎名様…。どうなさいましたか?」
「15時からの、打ち合わせに来ました」
すると担当のウエディングプランナーが、この幸せな空間にふさわしくない不穏な表情を浮かべた。
「……昨日、ご主人様からキャンセルの旨承りましたが」
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第7話:「もう、こんな生活無理…」夫に限界を感じ、家出した妻。しかし永遠に追ってくるサイコパス男の狂気
結婚して幸せになることが一番の親孝行だと思っていた。やっと安心させることができたと思ったのに…。心配をかけたくない。何も言わなければ母は幸せなままなのだ。
「希ちゃん…何かあった?」
口をつぐんでいる私を見て、母は何かを察したようだった。やっぱり母に隠し事はできない…全て話そう、そう思って口を開こうとした瞬間、インターホンが鳴った。
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第8話:「太ったら愛せる自信がない」悪阻で苦しむ妻へ向けられた、サイコパス夫の冷酷な発言
―健やかなるときも、病めるときも、喜びのときも、悲しみのときも、富めるときも、貧しいときも、これを愛し、これを敬い、これを慰め、これを助け、その命ある限り、真心を尽くすことを誓いますか―
結婚式で何十回と聞いた、誓いの言葉。夫婦とは、こういうものだと思っていた。今の歩は完璧だけれど、いつか仕事をクビになっても、歳をとって下腹が出ても、髪が薄くなっても、病気になっても、何があろうと…私は妻として彼を一生支えるつもりでいる。
そういう覚悟を持って結婚した。それなのに…どうやら歩は違うようだった。
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第9話:「さっさと離婚して、彼を返して欲しいの…」友人の夫と浮気した、女の陰謀:サイコパスな夫
私にはわかる。私の父親と似ているの。
あの冷たい目を見た瞬間、わかったの。
—歩くんは、確実に…“サイコパス”だ。
私の父も、外では完璧な人間だった。とても社交的で優しくて…周りの人に慕われていた。沢山の人が父に媚びていたのをよく見ていたし、私にとっても自慢の父親だった。
でも、突然…。家に帰ると別人のように変わってしまうんだ…。
第9話の続きはこちら
第10話:妻の妊娠中に、1週間外泊していたサイコパス夫。男の支配下に置かれていた妻からの逆襲
「髪型変えた?似合ってる。希ちゃんはやっぱり可愛いね」
「こんなに可愛い妊婦、世界中探してもいないんじゃない?」
悪阻の時期の冷酷な歩とは別人のようだった。そんな歩を見て結婚前のデートを思い出した。
あの頃は、歩が口にする褒め言葉の一つ一つがとても嬉しかった。けれど今は、もう何も心に響かない。それが何の気持ちもこもっていない言葉だと知ってしまったから。
第10話の続きはこちら
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