東大生のお食事会は“テーマ制”
「夫との出会いは一年半前。同じ東大卒の友人が開催した‟カタン大会”でした。
あ、‟カタン”ていうのは3、4人以上でやるボードゲームです。モノポリーに少し似ているかな。でももっと自由度が高くて頭を使う感じというか...その時は友人7、8人で集まって、2人1組でチーム戦をしていて。
偶然彼と同じチームになり、意気投合したのが交際のきっかけです」
カタンの他にもモノポリーやポーカー大会だったり、ゲーム以外では“ふるさと納税鍋会”など、東大生はテーマが設定された会で知り合うことが多いのだという。
「東大生ってプライドが高いから、“出会うためにここに来ました”みたいなのが苦手なんですよ。
だから東大卒同士が集まる時は、何かしらのテーマが設けられることが多いんです。...こうして話していると、東大生って面倒ですね(笑)」
夫は真理より2つ年下で、出会った当時まだ22歳。東京大学大学院で情報工学を専攻する学生だったという。
「こう言っちゃなんですけど...どっぷり理系の彼は、出会ったときは本当に“垢抜けないビンボー学生”って感じでしたよ(笑)。
でもやっぱり東大女子には東大男子が、ベストパートナーだと思うんです」
東大女子の理想の結婚相手は、やっぱり東大男子。
「まず当然ですが、学歴なんかで卑屈になられなくて済みます。
幼い頃から神童と呼ばれてエリート街道を歩んできた人がほとんどだから、屈折してないというか...素直で裏表の無い人が多いし」
のびのびとした笑顔でこちらを見る彼女も、きっとそういう人種のひとりなのだろう。
「それに東大には内部進学はありませんから、全員が受験に勝ってきた人たち。コツコツ辛抱強く努力を続けることができる人しかいません。
物事を論理的に考えられる人とは、喧嘩しても建設的に話し合える。これって、幸せな家庭を築く上での必須条件ですよね」
真理はビジネスライクな口ぶりで、東大男子がいかに結婚向きかをプレゼンしてくれた。
「夫もまさにそんな人。駐在の内示があった時点で、この人を逃したらダメだ!と、私から逆プロポーズしたんです」
自信満々だった今までの口調とはうって変わり、ふいに真理の表情が少し曇る。
「そりゃあ...男性からプロポーズされるシチュエーションに憧れもありましたけど。
でも彼、外資系大手IT企業のエンジニアに就職が決まっていたし。社会に出てにゃんにゃんOLに目を付けられる前に、絶対捕まえておかなきゃっていう思いが勝ちましたね」
そして彼女は、どこか自分に言い聞かせるように言葉を続ける。
「もし学生時代の彼に会っていても、スペック重視のにゃんにゃんOL達は見向きもしなかったはず。
...でもついこの間まで垢抜けない理系男子だった彼も、今やそこらの外銀男子より稼いでますから」
そう語る真理の口元には、勝ち誇ったような笑みが浮かぶ。
ぱっと見は自身もにゃんにゃんOLを装っているのにも関わらず、内心では彼女らを見下している...。
そこに、婚活市場で苦汁を嘗めてきた東大女子の、積年のわだかまりを見た気がした。
▶NEXT:5月3日 木曜更新予定
東大女子は金より愛?
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