裏切られた妻たち Vol.11

「妻を愛していたし、浮気願望もなかったのに…」犯した過ちの大きさに気がついた、男の懺悔

一見、何の問題もなく幸せそうに見える仲良し夫婦。

けれども彼らの中には、さまざまな問題を抱えていることが多いのだ。

仲良し夫婦だと思っていた北岡あゆみ(32歳)は、あるメールをきっかけに、夫である樹が浮気をしていると確信する。

問い詰めてもはぐらかす樹に耐えられなくなったあゆみは、探偵事務所にお願いし、浮気の事実と、相手の正体を知った。それを元に、あゆみは樹との話し合いを決意する。


―樹に…直接聞いてみよう。ほんとの気持ちが知りたい。

星川探偵事務所に依頼して得た浮気の証拠を元に、あゆみは夫の樹と話し合うことを決意した。

以前浮気について問い詰めたら苦しい言い逃れではぐらかされたが、この証拠を見せれば白状せざるを得ないだろう。

「今夜、帰ります。話があります」

ランチで来ていた『グランド・セントラル・オイスター・バー&レストラン 品川店』からLINEを打つ。少し緊張しながら、送信ボタンを押した。

「分かった、今日は早く帰るよ」

送ったLINEはすぐに既読がつき、返事がきた。

ー私が浮気を確信したと、勘付いているのだろうか…。

とりあえず話し合いの場は設けたので、あとは今夜が来るのを待つだけだ。あゆみはそれ以上考えるのをやめ、レストランを後にした。



午後7時過ぎ。いつもは遅くまで仕事をしているあゆみだが、この日だけは定時に仕事を終わらせた。

樹がまだ帰っていないのを確認し、もう一度星川から受け取った書類に目を通す。あの日以来見るのも嫌で、カバンの奥底に仕舞い込んでいたせいか、少しシワができていた。

—どう切り出そう……。樹は本当のことを喋るだろうか…?

頭の中で、何度もシミュレーションをしながら整理していく。星川から言われた「冷静さを欠いている」という言葉を思い出し、決してヒステリックにならないと、心の中で誓った。

「…ただいま」

8時過ぎ、樹が帰ってきた。心のどこかで「逃げられたらどうしよう」と思っていたので、少しだけホッとしたと同時に緊張感が高まる。

「着替えるから、少しだけ待って。そのあと、話を聞くよ」

樹の方からそう言ったことに驚きながら、あゆみはおとなしくリビングのソファで待つことにした。

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