御曹司の中から選び放題
晴れて第一志望の慶應大学に入学して、入学式で読者モデルデビューをしました。
慶応内格差を感じなかった訳じゃないけれど、それも私の美貌の足かせにはなりませんでした。言い寄ってくる男の子たちの中で、1番条件の良さそうな幼稚舎上がりの子と付き合うことにしたんです。
初めは、彼の愛車のBMWで大学帰りにデートしたり、『ゼックス代官山』を日常使いにしてゴールドカードで支払ってくれたりすることに満足していました。
…でも、彼が2年生に上がれなくて留年したんです。いくら親の七光りで将来は安泰でも、自分より頭の悪い男の人は嫌だなと思って別れました。それに、遊んでいられるのも大学生のうちまで、色んな男の人を見ておかなきゃと思っていたし。
次に付き合ったのは大手広告代理店に勤務している、有名アパレルメーカーの御曹司でした。大手広告代理店に就職したサークルの先輩が開いたお食事会で知り合って。
彼はとにかくセンスが良く、特段かっこいい訳でもないのに輝いて見えました。業界人御用達の看板が出ていない様なレストランで毎回デートして、そこで会う彼の知り合いのテレビ局関係者に「うちの女子アナより綺麗だ」なんて言われて有頂天になっていました。
でも…誕生日やクリスマスなどの記念日を一緒に過ごしても、欲しいプレゼントを買ってくれなかったんです。泊まるホテルやレストランは超一流、それならカルティエの指輪くらい、もらえるって思うじゃないですか。なのに彼がくれたのは、大学生で卒業するようなブランドの指輪。
それで、気付いたんです。
ああ、この人は自分以外にはお金を使わないんだなって。いくら実家に資産があって高収入でも、私にいくら使ってくれるかが大事じゃないですか?大学卒業前に、できれば旦那様候補のキープ君を何人か作っておきたかったし、彼とは別れました。
それからは、お食事会で知り合ったり紹介されたりした中から、年収1,000万円以上の男性と片っ端からデートしました。
外資系投資銀行で働いている人は、初めてのデートで年収が1億円以上あると言われて心ひかれましたが、身長が170cm無くて。手堅く財閥系の商社マンともデートしてみたけど、どうしても生理的に好きになれなかったり。
なかなか、完璧な“最後のカード”に出会えなかったんです。
この記事へのコメント
弁護士って、外見普通以下の人は、馬鹿な派手めの女に引っかかる人多すぎる。事務職のアシとか。地味なことに劣等感あるのかもしれないけれど、本当にもったいない。