東京の勝ち組女である“港区妻”に、実は純然たる階級がある。頂点に君臨するのは、名門に生まれた生粋の「東京女」。
一方、結婚により港区妻の仲間入りを果たした女もいる。地方出身で元CAの桜井あかりも、そのうちの一人。
順風満帆な人生を歩んできたあかりが次に挑むのは、慶應幼稚舎受験であった。
信頼する友達・凛子の計らいで紹介制の個人教室を訪れると、美貌の講師、北条ミキに、旬の素質を指摘され、受験に心が傾く。
しかし玲奈と百合は、あかりの甘さを指摘、幼稚舎出身の玲奈のお茶会に呼ばれたあかりは、格の違いに愕然とする。
半年後、天王山の夏休み。あかりは慶應幼稚舎説明会で憧れを募らせるが、大手教室の対策講座では、幼稚舎受験ファミリーの驚異的な受験対策に衝撃を受ける。
そんな中、着実に成長を遂げる旬が模試でも成果が出始め喜ぶあかりだったが、新学期、園長から衝撃の言葉が告げられる。
「旬がいるなら、運動会をボイコットするということですか…?」
いつもにこやかに話しかけてくれる、同じクラスの母親たちの顔が、代わる代わる頭に浮かぶ。
一体、誰が園長に直訴したのだろうか。旬はこれまでトラブルを起こしたことはなかったし、クラスの中心的な存在で友達も多い。
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この記事へのコメント
自分の子を、自分を信用していない証拠。
ずっとあかりのしょうもない思いつきの志望動機と金銭面で苦労を考えてやめたらいいのにって思ってたけど、今回初めて応援したいと思った。