残念極まる男 Vol.2

ワイン通の“勝ち組商社マン”へと変貌を遂げた、かつての地味男。完璧すぎる元同級生の落とし穴

一流の仕事につき、高い年収を稼ぐ東京の男たち。

世の中の大半の女性が結婚を夢見る、いわゆる“アッパー層”と呼ばれる人種である。

しかしその中でも、ハイスペであるが故に決定的に“残念な欠点”を持つ男、というのが存在するのだ。

元彼を35歳の美女・恭子にとられて傷心中の瑠璃子は、彼を忘れるためにハイスペ男との出会いを積極的に繰り返すが、なぜか残念男たちを次々引き寄せてしまう。

瑠璃子が出会う、“残念極まる男”たち。あなたも、出会ったことはないだろうか?

先週は、自撮り大好き・ナルシスト男に出会ってしまった瑠璃子。さて、今週は…?


—瑠璃子、明日のお店は白金台『ジョンティ アッシュ』を19:30に予約しました。

マサルから送られてきたLINEを見て、思わず瑠璃子は「やったあ」と小さな歓声をあげた。

マサルは、瑠璃子の高校時代の同級生だ。

彼と再会したのは、年末に顔を出した、高校時代の友人主催の忘年会だった。総勢20名以上が集まる大規模な飲み会のため、当時ほとんど話したことのない同級生も何名かいるようだった。

「瑠璃子、久しぶりじゃん!」

たまたま隣に座った男から、突然名前を呼ばれたので面食らった。見覚えのない顔に戸惑っていると、彼は屈託のない笑顔で言った。

「やだな、忘れちゃった?隣のクラスだったマサルだよ」

「…もっ、もちろん覚えてるよ!マサル君!」

正直なところ、名前を言われても全くピンと来なかったが、手探りで会話を進めているうちにうっすら思い出してきた。確か、野球部メンバーの一人だった気がする。当時は坊主頭だった記憶があるが、随分雰囲気が変わったようだ。

「瑠璃子は確か、大学は立教だったよね」

「ええっ、覚えてくれてるのー!?マサル君は今何してる?」

社会人になってから知り合う男性の中には、一度話した話を全く覚えていないような男もいる。それに引き換え、マサルは高校時代ほとんど話をしなかったにも関わらず、瑠璃子の大学まで覚えていてくれたことに良い印象を抱いた。

「瑠璃子、よかったら今度あらためて食事でもどう?」
「うん、是非是非。行こー!」

マサルは総合商社に勤めており、食品本部の飲料担当だそうだ。高校時代は、垢抜けない野球少年に見向きもしなかった瑠璃子だが、今目の前にいる彼はすっかり洗練された商社マンに成長している。

そのことに驚きつつも、マサルと連絡先を交換し、あらためて会うことになったのだった。

【残念極まる男】の記事一覧

もどる
すすむ

おすすめ記事

もどる
すすむ

東京カレンダーショッピング

もどる
すすむ

ロングヒット記事

もどる
すすむ
Appstore logo Googleplay logo