今さら聞けないワインの基礎知識 Vol.8

フランスから日本への年間シャンパン出荷量は、30年で400万→1000万本!さてこの数字、世界で何位?

お正月休みだからこそ、自宅でシャンパンを楽しんでいる人も多いのでは?楽しく飲むものだから、うんちくを知る必要はないが、ふと疑問に思ったことはないだろうか。

「世界では年間何本のシャンパンが飲まれているのか」と。そんな素朴な疑問に答えるべく、ワインジャーナリストの柳 忠之さんにこの質問をぶつけてみた!


Q.年末年始といえば、泡!世界で一番シャンパンを飲むのって、やっぱりアメリカですか?


――はーい、かんぱーい。

柳「珍しくモリリン(注・編集担当の守屋)からお誘いいただいたので来てみたら、飲み会のメンバーに欠員が出た穴埋めかいな。」

――まあ、そう腐らずに、シャンパンでも召し上がってくださいよ。

柳「おっ、こんなカジュアルな店にもちゃんとしたシャンパンが置いてあるんだね。昔はメニューにシャンパンとあっても、じつは国産スパークリングなんてことがよくあった。」

――そんなの詐欺じゃないですか!


柳「でもそれが実態。本来はフランスのシャンパーニュ地方で造られる発泡性ワインのみがシャンパーニュ、日本流にシャンパンと名乗ることが許されている。

この名称にはシャンパーニュ委員会がつねに目を光らせていてね、90年代に某ブランドが「シャンパーニュ」という名の香水を出した時には、訴えられて販売中止に追い込まれた。」

――そんな素敵な香水が今も売ってたら、人気ナンバーワン間違いなしなのに。ところでシャンパンを一番飲んでる国といったら、やっぱりアメリカかしら? セレブが多いし。

日本のシャンパン市場はプレステージがダントツ


柳「やっぱり一番はフランス。年に約3億本のシャンパンが出荷され、その半分はフランス国内で消費されている。輸出は1位が英国でアメリカは2位。3位がドイツで日本は4位だ。

日本の年間輸入量は3年前から1,000万本を超えている。赤ワインブームに沸いた90年代末でさえせいぜい400万本だから、リーマンショックの後に一時落ち込んだとはいえ、倍以上の伸びだよ。」

――私の周りもシャンパン好きの女子だらけですから。

柳「興味深いことに、ほかの市場はスタンダードなノンヴィンテージが大半を占めるのに、日本はプレステージキュヴェの比率が10パーセント以上とダントツに高い。

アメリカでさえ5〜6パーセントだから、輸入額で比較すると、日本はドイツを抜いて3位に浮上する。」

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