注文の多い女たち Vol.11

注文の多い女たち:どんな高級美容液より効果抜群。32歳女に必要なのは、安定した恋愛

「最近、良い出会いがない」

未婚・美人の女性に限って、口を揃えて言う言葉である。

しかしよくよく話を聞いてみると、その言葉の真意はこうだ。

「理想通りの、素敵な男性がいない」

フリーランスでバイヤーをしている亜希(32)も、そんな注文の多い女のひとり。

ふさわしい人”を探して迷走する亜希。
宮田賢治とデートをするも、「海外志向がない」というだけで幻滅。だが賢治が、女性と仲睦まじく歩く姿を目撃し、嫉妬心から彼が気になってしまう。

デートしていたのは彼女じゃないと主張する賢治に、ついにストレートに告白され、付き合いを開始する二人だったが…。


盛り上がりに欠ける恋


“亜希ちゃん、今日夜家に来ない?”

火曜日の午後。

代官山のセレクトショップでの商談を終えたタイミングで、賢治からLINEが届いた。

賢治はマメな男で、あの夜以降、毎日欠かさず連絡が来る。

「亜希さんが好きなんだ」というストレートな告白、店のムードとワイン3杯を飲み干した勢い、そして若い美女より自分が選ばれたという優越感。

様々な要因が絡み合って亜希の感情を揺さぶり、誘われるまま賢治の家で一晩を過ごしたのだった。

−今夜かぁ…正直、面倒かも。

今夜は、まだ追いかけきれていない2018SSのパリコレ動画をじっくり見ておきたいと思っていた。

来週にはL.A.出張が控えているし、取引先の要望をヒアリングしたり買い付けリストを作成したりと、今週は仕事がいつも以上に忙しい。

しかし亜希は、こんな風に、恋愛初期にも関わらず仕事を優先してしまう自分が、自分で疑問でもある。

恋ってもっと、会いたくて震えてしまうようなものではなかっただろうか?

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