港区男子の悲劇 Vol.4

「何を生きがいにすればいいのだろう」港区で15年間飲み続けた、男の末路

港区男子。

普通のサラリーマンでは考えられないほどの年収や地位を(若くして)手にし、港区で生活する者のことだ。

華やかな世界に住まう男たちの、光と“影”。その実態とは?

これまで登場したのは、年収2,000万でも財布は空っぽの外銀男、ビリオネアを目指す若手起業家、“普通の子”を求める東大卒外コン男

さて、今回登場する港区男子は…。


<今週の港区男子>
名前:陽介
年齢:35
職業:外資系投資銀行勤務
学歴:慶應義塾大学
年収:4,000万
住まい:アークヒルズ仙石山レジデンス

24時、六本木、港区男子の一人酒


「ラフロイグ、ロックで」

強烈なピートの香りを放つ個性豊かなスコッチウイスキーをゆっくりと味わう姿は、照明を落としたアンバーな空間によく似合っていた。

陽介の行きつけだというこのバーは、グランドハイアット 東京にある『MADURO』。スペイン語で「成熟」という意味の、大人にぴったりのバーである。

ラグジュアリーな場に負けず劣らずのギラギラしたオーラで、一目で独身だろうと予想がついた。それを問うと、低めの声で陽介は微笑んだ。

「正解」

そして、少し寂しそうな顔でこう続けた。

「最近こうやって一人でウイスキーとか飲むようになったんだよね。大人でしょ。」

35歳になった陽介は、自他共に認める独身貴族である。

仕立ての良い艶のあるスーツや、高価すぎる腕時計を見れば、高収入のエリートサラリーマンだということが容易にわかる。

「未だに飲み会はやってるけど、みんな結婚しちゃって昔みたいに朝まで飲むような事はなくなってさ。飲み足りなくて一人でよく来るんだよね」

飲み会は24時までにお開きになる事が多く、『MADURO』の閉店時間である25時まで、一人で飲み直すというのがいつものパターンだという。

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