港区男子の悲劇 Vol.2

MARCH中退、若手起業家の下剋上。「たった数千万の年収でドヤ顔」エリートサラリーマンを追い越せるか?

港区男子。

普通のサラリーマンでは考えられないほどの年収や地位を(若くして)手にし、港区で生活する者のことだ。

しかし、全てを手にしているかのように見える彼らが、必ずしも幸せとは限らない。

高い報酬と引き換えに、常人では考えられないような、神経をすり減らした日々を送っているのだ。

華やかな世界に住まう男たちの、光と“影”。その実態とは?


<今週の港区男子>

名前:匠
職業:起業家
年齢:27歳
学歴:MARCH中退
年収:1,500万
住まい:芝浦アイランド


美女限定・経営者たちの秘密のオアシス


ここは、ビバリーヒルズだろうか。

ハリウッド映画で見かけたことのある、ギラギラしたセレブのプールパーティのような光景が広がっている。

インスタジェニックなフラミンゴの浮き輪とスタイルのよい美女達が、25m級のだだっ広いインフィニティプールにキャッキャと言いながら浮かんでいた。

プールの脇では専属のシェフが分厚い肉を焼いていて、シャンパンクーラーに大量に刺さった空のクリュッグがこの場の楽しさを物語っているようだ。

真ん中にはDJデッキと高そうなスピーカーが設置してあり、好きな曲をかけることができる。

「ジャンスティンビーバー、かけてよぉ」

シャンパンに酔ったスタイルのよい美女が、ふらふらとプールから上がってきた。

匠は美女のリクエストに答えて、流行りの曲をかける。大学生の時にEDMが大流行して以来、趣味レベルで少しくらいはいじれる。

「匠くんて何者なの?DJ?」
「うん、DJだよ」

冷めた顔で笑った。

起業家と答えてもベンチャーと答えても、女の子からは微妙な反応が返ってくるため、いつも適当な職業を答えている。

数年前に爆発的ヒットアプリを開発した頃から、メディアで「注目の若手起業家」として取り上げられることもあるが、能天気な女の子達は知る由もない。

武蔵小杉の6畳一間から芝浦アイランドに引越し、自分の成長が鰻のぼりなのは確信している。

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