あなたの遊び方、間違っていないだろうか?
大人になり、ある程度の経済力を手にすると、遊び方の流儀が問われるようになる。
酸いも甘いも経験し、東京で遊び尽くした港区民たちの、次なる遊び方。
彼らの最新事情を、飲食店経営者であり港区おじさんジュニアと呼ばれる剛(32歳)が探っていく。
金曜の夜はとことん楽しむ。しかし、翌朝は6時集合
「剛、明日は朝6時集合だから。 」
外資系メーカーの日本支社長をしている翔吾(42歳)さんと西麻布の会員制のバーで飲んでいると、自分より三つ上で、飲食店経営者の先輩でもある潤さんが現れた。
明日は、何人かの先輩たちと朝からトレーニングを兼ねて波乗りをしに行くことになっている。
少しだけだが、酔いも良い感じに回ってきた。六本木の街が一段と華やぎ、足取りも軽くなってきたちょうどその頃に、明日の集合時間を聞き、飲んでいたウィスキーの手が止まる。
「6時半ですか...」
時計の針は23時半を指している。早く帰れて1時だろう。
せっかくの週末だし、もう少しゆっくり寝たい...と思うが、翔吾さんも潤さんも、当然のことのように“じゃあその時間で”、なんて言っている。
せっかくの週末。それもお酒を飲んでいる時に、翌朝何時に起きるかなんて、最も考えたくないトピックのひとつだ。
—この人たち、一体いつ寝てるんだ。良いオジサン達なのに、なんでそんなに元気なんだ?
前々から感じてはいたが、年齢に関係なく港区民は異様に元気だ。元気すぎると言ってもいい。
皆いつ寝ているのかと不思議になるくらい、よく遊び、よく仕事をし、24時間フル活動、フル出勤。 妙なアドレナリンが365日放出されている。
「剛。お前今、このオヤジたち集合時間早すぎないか?と思っただろう。」
翔吾さんから急に振られ、心を見透かされた気がして、思わずドキリとする。
「だからお前は、まだまだ半人前なんだよ。まさか、未だに毎晩酔っ払ったりしていないだろうな?」
再びドキリとする。
そして翔吾さんは、変わり始めた港区の遊び方、本当に良い男の遊び方を説き始めた。
この記事へのコメント
コメントはまだありません。