出世の花道 Vol.5

出世の花道:上司から気に入られることを諦め、“辞表の書き方”をググった男

出世したい―。

サラリーマンである以上、組織の上層部を狙うのは当然のこと。

だが、仕事で結果をだすことと、出世することは、イコールではない。

そんな理不尽がまかり通るのが、この世の中だ。

出世競争に翻弄される、大手出版社同期の2人。

果たして、サラリーマンとして恵まれているのは、どちらだろうか。


秋吉直樹(34歳)は同期の武田壮介から引き継ぎ、作家・西内ほのかを担当することになった。最初は不服だったが出世のためと割り切り、仕事に打ちこもうと決めた。


「想像以上の結婚式だったわ」

直樹と並んで歩くよう子が、ため息をつきながらしみじみ言った。

「そうだな。でもあれは派手すぎだろ」

つい15分前まで続いていた披露宴を思い出しながら、直樹も小さく言った。

今日は武田の結婚式だった。

会場は帝国ホテルで、参列者は400人近かった。友達の多い武田らしい結婚式だが、内容もまた、武田らしいものだった。

司会を務めたのは、民法キー局の男性アナウンサーだ。ゴールデンタイムの、番組と番組の間に挟まれる5分程度のニュース番組でニュースを読んでいるアナウンサーで、直樹も顔はなんとなく知っている男だった。

大して有名でないとはいえプロであり、普通の結婚式ではオファーできないような人物だ。

そんな人物が司会をしてくれたのは、ほかでもない石原部長の計らいだ。

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