2017.06.30
プレミアムに夢中なのには理由がある!週3でバーに通う女のウイスキー遍歴 Vol.4ウイスキー好きのライター・大石智子がナビゲートする茶色いお酒シリーズ第4弾のテーマは、“スコッチウイスキー”。
みなさまも必ずバーで多くのスコッチウイスキーを見かけているはずですが、数あるなかでこの度おすすめするのが『グレン グラント』。
一度覚えたら、家へのストックが欠かせなくなる、費用対効果の高い味わいに注目です!
親しみをもって飲める日常のシングルモルト『グレン グラント』
焼鳥、日本酒、寿司、シャンパンetc. 飲食において老舗の底力を感じるものは多々ありますが、私にとってシングルモルトのそれが『グレン グラント』。1840年という、スコッチウイスキー界のなかでも長い歴史をもつ造り手です。
特に『グレン グラント』の10年と12年は、一家に1本あれば安心する、日常に寄りそう味わい。「絶品!」と感嘆するというよりは、「ああ、美味しいなあ」と飲む度にしみじみ思う。とがっていなくて、でもクオリティは高い、シチュエーションを問わないウイスキーなのです。
例えば、じつはいまタイに一週間滞在しているところなのですが、『グレン グラント 10年』をつい持参してしまいました。
街やホテルのバーに行ったりもしますが、1本あれば家同様に好きな時にすぐ飲めるので使えます。暑い外から帰ってきてソーダ割りにするもよし、夜に読書をする際にも本を面白くしてくれる。
もしお酒好きなふたりが1週間ほど旅をするなら、1本空いてしまうでしょう(あ、私はひとりですが)。
そんな、『グレン グラント』はどんなお酒かといえば、1840年にジョン・グラントとジェイムズ・グラントという兄弟により作られたブランド。
ちなみに弟ジェイムズは政治家・発明家でもあり、地元に発電所も作ったという豪腕。兄ジョンはウイスキー造りに専念するもの静かな職人で、キャラクターの異なるふたりの絶妙なコンビネーションにより、その後170年以上愛されるシングルモルトが誕生しました。
蒸留所はスコットランド北部に位置するスペイサイド地区に位置し、ここは言わずとしれたモルトウイスキーの一大産地。
その名のとおりスペイ川流域のエリアには、ウイスキー造りに欠かせないきれいな水が豊富に湧き出て、また良質な小麦を作ることのできる土壌にも恵まれています。そのため、スコッチウイスキー=スペイサイドと言われるまでの地位を確立しました。
スペイサイド地区のなかでも、地元の名士であったジェイムズ家は条件のいい土地を有し、堅実にウイスキー造りを続けてきました。
その結果、現在シングルモルトの販売量世界6位のメジャーブランドとなり、特にイタリアにおいては断トツNO.1の人気。日本での知名度も、もう少し上がってもいいのではとも思いますね。
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