東京・ホテルストーリー Vol.9

東京・ホテルストーリー:幸せ絶頂の新婚生活。その後の“現実”から逃げる女に訪れた転機

東京の女には、ホテルの数だけ物語がある。

「ホテル」という優雅な別世界での、非日常的な体験。それは、時に甘く、時にほろ苦く、女の人生を彩っていく。

そんな上質な大人の空間に魅了され続けた、ひとりの女性がいた。

彼女の名は、皐月(さつき)。

これは、東京の名だたるホテルを舞台に、1人の女の人生をリアルに描いたストーリー。

埼玉出身のごく普通の女子大生だった皐月は、社会人になり東京生活を謳歌していた。27歳での結婚願望見事に砕け散った彼女だが、30歳の誕生日に思いがけずプロポーズを受ける。そして、準備に四苦八苦しながらも、無事結婚式を迎えた。


結婚式を終えてからしばらくは、夢のような時間が続いた。

新婚旅行では定番のモルディブへ飛び、美しい海に囲まれた地上の楽園を楽しんだ。

ハネムーンとして旅行の手配をすると、行く先々でお祝いのシャンパンやケーキ、そして色とりどりの花で可愛らしく飾られたベッドメイキングの演出を体験することができる。

一番驚いたのは、飛行機の中でもサプライズでお祝いのホールケーキを出されたことだ。

ミーハーな私はその度に興奮し、大量の写真をカメラに収めた。幸せな結婚式の余韻もまだ充分に残っていて、とにかく夢心地だったのだ。

世界的に有名な憧れのラグジュアリーリゾート「ワン&オンリー リーティラ」のヴィラにも、思い切って1泊だけ泊まった。

あれは、きっと一生に一度レベルの贅沢だろう。話し始めたら丸一日は潰れてしまうほど、とにかく極上のステイだった。

結婚式とハネムーンを合わせるとだいぶ大きな出費となったが、こうして時間と労力を割き、一生モノの思い出を作ることで、夫婦はこれから始まる“現実”へと立ち向かうだけの絆を深めようとするのかも知れない。

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