東京・ホテルストーリー Vol.4

東京・ホテルストーリー:20代が、永遠に続くと思ってた。都会を謳歌した女の野心

東京の女には、ホテルの数だけ物語がある。

「ホテル」という優雅な別世界での、非日常的な体験。それは、時に甘く、時にほろ苦く、女の人生を彩っていく。

そんな上質な大人の空間に魅了され続けた、ひとりの女性がいた。

彼女の名は、皐月(さつき)。

これは、東京の名だたるホテルを舞台に、1人の女の人生をリアルに描いたストーリー。

埼玉出身のごく普通の女子大生だった彼女の人生は、少しずつ東京色に染まっていく。社会人になった皐月は、年上の恋人と念願の『パーク ハイアット 東京』ステイの夢を果たしたが...?


20代半ばの女たちは、世の中の主役は自分たちであると、信じて疑わないような節がある。

若さにあぐらをかき、調子にのり、日々生意気に成長していく自分を意識しないでもなかったが、実際に25歳から27歳くらいのちょっと綺麗な都会の女たちは、世間から大そう甘やかされるのだから、仕方がない。

『パーク ハイアット東京』のステイの夢を果たしてくれた緒方さんとは、あの後すぐに別れてしまった。

多忙な彼に無理にしがみつかなくても、女の絶頂期を迎えた私の周りには、素敵な男性が何人も現れたからだ。

それに、大人の男の力を借りずとも、高級ホテルにすんなりと溶け込めるくらいの貫禄は、この数年で身につけたと思う。

20代前半のときは妙に浮いてしまって似合わなかったダイアンフォンファステンバーグのラップドレスも、ルブタンのレッドソールも、年齢とともに、不思議と板についてきた。

少し無理をしつつもスタートさせた恵比寿での一人暮らしも、楽しくて楽しくて、仕方がなかった。

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