私、美人じゃないのにモテるんです。 Vol.12

「あやふやな優しさが1番残酷で、ずるい」。素直な女の本音に、男はどう答える?

―美人じゃないのに、なぜかモテる。

あなたの周りに少なからず、そういう女性はいないだろうか?

引き立て役だと思って連れて行った食事会で、全てを持って行かれる。他の女性がいないかのように、彼女の周りだけ盛り上がる。

「クラスで3番目に可愛い」と言われる化粧品会社勤務・莉乃(27)も、まさにそんな女だった。

意中のデザイナー・健太郎にふられてしまった莉乃は、ライバル・陽菜と健太郎が2人で歩いているところを目撃してしまう。ショックを受けた莉乃は、健太郎を避けるようになるが…。


招かれざる客、あらわる


「莉乃さん」

少し遅めの昼休憩を取り、会社のカフェで莉乃がぼんやりとコーヒーを飲んでいたときだった。

呼ばれた方に顔を上げると、すぐ近くに健太郎が立っている。

「あ、お疲れさまです…」

莉乃は驚きながら健太郎におじぎをするも、気まずさのあまり、すぐに目をそらしてしまう。

―わたしにはつきあえないと言って、陽菜さんとは朝帰り…

先週末に目撃してしまった光景が、再び頭の中によみがえる。ドクドクドクと心臓は荒く波打ち、莉乃は今にもここから逃げ出したい衝動にかられた。

「あの、莉乃さん」

健太郎は意を決したように、もう一度莉乃の名前を呼んだ。莉乃は反射的に、身をこわばらせる。

「…なんでしょうか?」

拒絶するような莉乃の表情を見て、健太郎は少し傷ついたような顔をする。それを見て、莉乃もまた、心臓をギュっとつかまれたように、苦しくなる。

「…気まずいのは承知しています。でも今週、明らかに僕を避けているのはなぜですか?」

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