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それも1つのLOVE Vol.6

それも1つのLOVE:ようやく手に入れた高嶺の花は、近くで見るとキレイじゃなかった?

それもまた1つのLOVE。

愛してるとは違うけど、愛していないとも言えない。

あなたの身にも、覚えはないだろうか…?

浜松の公立高校を卒業し慶應義塾大学に進学した翔平は、キャンパスでS級美女・衣笠美玲と出会う。

洗練された彼女は手の届かない高嶺の花だったが、いつしか“特別”な関係となったふたりは翔平の27歳の誕生日を共に過ごす。

ところがある日突然、美玲は婚約を宣言。それにも関わらず彼女は翔平を自宅に誘い、ふたりは一線を超えるのだった


ないものねだり


奈々を食事に誘ったのは、一人で過ごす週末に怯えたからだ。

あの夜以来、美玲から連絡はなく、翔平からもしていない。



「高級で、落ち着かないわ…」

南麻布のイタリアン『カーザ ヴィニタリア』。目の前に座る、白いワンピース姿の奈々が、自信なさげに、おどおどとした......


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それも1つのLOVE

恋人という存在が、2017年現代の東京では、曖昧になってきている。

その人とオフィシャルな関係になる気がなくとも、その人に「彼氏・彼女」ができると、少しだけ胸が苦しくなる。

決して都合の良い関係ではない。だが、人生をかけて愛したいというのも違う。

多様化した愛の形が、今、顕在化してきている。

愛してるとは違うけど、愛していないとも言えない。

あなたの身にも、覚えはないだろうか?

そう、それもまた1つのLOVEである。

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